林外務大臣「透明性と対話が重要」 防衛力増強による日中関係への影響巡り[2022/12/06 16:50]

 政府が方針を固めている「反撃能力」の保有など抜本的な防衛力強化による日中関係への影響について、林外務大臣は「透明性を確保し、対話をすることが重要だ」と強調しました。

 立憲民主党・小西議員:「日本が他国領域に対し打撃力を持つということを宣言して、それを計画的に装備するということですから、それは日中関係に何らかの影響を及ぼさないかと私は懸念しております」

 林外務大臣:「自国の安全を確保するために行う軍事力の増強があって、このことが各国が脅威認識を増大させてさらなる軍事力の増強を招き、その結果かえって自国に対する脅威を増大させる。この安全保障のジレンマを防がなければいけませんので、諸外国に対して自国の安全保障政策の透明性を確保するいうことが重要であると考えております」

 林大臣は11月に行われた日中首脳会談での合意を受け、自身の中国訪問が調整されていることを踏まえて対話の重要性を強調しました。

 そのうえで、中国に対しても「軍事力の透明性を高めるよう求めていく」と指摘しました。

 外務省幹部は防衛力の強化を受けて「中国は反発すると思うが、日本を射程にしたミサイルをどれだけ透明性のない形で持っているのか」と話しています。

 日本側は増強するミサイルの種類や数など一定程度、公表する方向で検討するなど地域の安全保障環境を悪化させないよう努めていく考えです。

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