政府は安全保障戦略の大転換となる防衛関連3文書を閣議決定しました。安全保障環境が厳しくなるなかで、反撃能力の保有を初めて明記しています。
日本の安全保障に関する最も重要な国家安全保障戦略は2013年に策定されてから初めての改定となります。
文書では「戦後、最も厳しく複雑な安保環境に直面している」と指摘し、「我が国への侵攻が起きる場合には我が国が責任を持って対処し、同盟国等の支援を受けつつ阻止する」と、防衛力を抜本的に強化する決意を表明しています。
中国や北朝鮮など周辺国がミサイル戦力を質や量ともに増強させるなか、敵のミサイル発射基地などを攻撃する「反撃能力を保有する必要がある」と初めて明記しました。
ただ、この反撃能力については「専守防衛の考え方を変更するものではなく、先制攻撃は許されない」と強調しています。
また、新たに策定された国家防衛戦略では、反撃能力をより効果的にするため、アメリカが推進しているIAMD(統合防空ミサイル防衛)を新たに導入することも盛り込みました。
一方、防衛装備品の調達目標を定めた防衛力整備計画では、反撃能力への活用を視野に国産の12式地対艦誘導弾の射程を伸ばすことやアメリカ製の巡航ミサイル「トマホーク」の購入などに来年度から5年間で約5兆円を計上するとしました。
こうした防衛費の総額は2027年度の当初予算で、今年度の1.7倍以上となる約8.9兆円を計上します。
さらに、自衛隊との連携を強める海上保安庁の予算や港湾などの公共インフラの整備費などを合わせ、GDP(国内総生産)比で2%、約11兆円を達成するとしました。
政府関係者によりますと、この2027年度の防衛予算の水準を2028年度以降も維持していく方針です。
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