特定秘密漏洩で防衛省が再発防止策 OBからの依頼に対応する部署を一元化[2023/03/31 18:06]

 安全保障に関わる「特定秘密」を幹部自衛官が外部に漏洩(ろうえい)した問題を巡り、防衛省は再発防止策を取りまとめました。OBからの依頼に対応する部署を一元化するなど新たな制度を設けます。

 防衛省は去年12月、「特定秘密」をOBの元海将に漏らした海上自衛隊の幹部自衛官を特定秘密保護法などに違反したとして懲戒免職としました。

 これを受けて他にも同様の事案がないか調査したところ、幹部自衛官の1割にあたる約300人が防衛省の政策や国際情勢などに関する説明=「ブリーフィング」の依頼をOBから直接受けたことがあると回答しました。

 そのうちの数件は、個人情報などの情報漏洩の疑いがあるとしています。

 防衛省が取りまとめた再発防止策では、機微な情報を日常的に取り扱う部署の職員に対して、OBへの「ブリーフィング」を禁止しました。

 それ以外の部署の職員についても、OBからの「ブリーフィング」の依頼に対応する部署を一元化します。

 さらに現役の職員に対して秘密情報の提供を求めないなど、退職時に誓約書を提出することを制度化します。

 防衛省は今後、SNSや広報誌などを通じてOBに対しても新たなルールの周知を図っていくとしています。

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