中国が公表した地図巡り　松野長官「即時撤廃を求めた」と抗議

　中国が新たに公表した地図を巡り、松野官房長官は「尖閣諸島について中国独自の主張に基づく表記が見られた」として、中国側に地図の即時撤回を求めたことを明らかにしました。

　松野官房長官：「歴史的にも国際法上も疑いのない我が国固有の領土である尖閣諸島について中国側の独自の主張に基づく表記が確認されたところ、外交ルートを通じて厳重に抗議するとともに同地図の即時撤回を求めたところであります」

　中国が8月末に公表した地図を巡っては、インド外務省が国境の係争地が中国の領土と記されていて抗議していました。

　また、領有権を巡って争いが続く南シナ海でも中国の主張に沿った表記がなされ、マレーシアやフィリピン、ベトナム、台湾などが反発しています。

　5日に始まったASEAN（東南アジア諸国連合）の関連首脳会議でも中国側が独自に発表した地図を巡って議論になるとみられていて、日本側の対応について松野長官は「冷静かつ毅然（きぜん）と対応する」と強調しました。