「日本版DBS」臨時国会での閣法提出見送り[2023/09/25 21:19]

 子どもと接する仕事に就く人に性犯罪歴がないことを確認する「日本版DBS」を創設する法案について、政府は秋の臨時国会への提出を見送る方針です。

 日本版DBSの導入について政府の有識者会議がまとめた報告書では、学校や保育園などの公的機関に性犯罪歴の確認を義務付ける一方で、塾やスイミングクラブなどの民間事業は任意としています。

 確認の対象とする犯罪歴については法律違反の前科のみとし、その期間については社会復帰などの観点から「一定の上限を設ける必要がある」としています。

 政府は臨時国会での法案提出を目指していましたが、自民党内からは「議論が不十分だ」「子どもと関わる仕事は全員を義務化すべき」などの意見が相次ぎ見送る方針です。

 自民党幹部は刑法の規定で禁錮刑以上の刑は執行を終えて10年経てば効力が消え、前科が消滅するため「厳格にするには政府の閣法では限界がある」と指摘しています。

 このため、議員立法で提出することも検討しています。

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