総裁選前倒しの動きに対抗して石破茂総理大臣が解散カードを切るのではないかという見方が出ています。石破総理は5日、秋に経済対策を策定すると表明し、続投への意欲を示しました。
■現役閣僚「総裁選前倒し実施が最善」
石破総理
「この秋に経済対策を策定いたします。閣僚への具体的な柱立て指示は改めて行います。与党とも連携してこの検討を深め、さらには党派を超えた協議を呼びかけて結論を得ていきたいと考えております」
秋を見据えた発言をするなど、続投へ、やる気満々の石破総理。しかし、今、自民党は一枚岩とは言えず、“総裁選の前倒し”への波が押し寄せています。ついに、現役閣僚からも…。
5日、鈴木馨祐法務大臣はブログにこうつづりました。
「自民党への信頼回復のためにも党が一致結束してゼロから出直すことが必要です。総裁選挙を前倒しし、党員の方々にも広く参加いただく総裁選を実施することが最善と判断しました」
5日、閣議の後に石破総理と面会していた鈴木大臣。関係者によりますと、法務大臣の辞表は提出しない見通しです。
自民党に唯一残る派閥、麻生派の鈴木大臣といえば、去年、自身が代表を務める党支部の2021年政治資金収支報告書に282万円の記載漏れが発覚し、謝罪した人物です。
「具体的に言うと2021年の衆議院選挙に際してのさまざまな陣中見舞い等々、寄付の中での企業団体に関するものがすべて漏れていたということであります。なぜ気付かなかったのか、これは私自身、大変反省しているところでもありますし、ここは二度と自分自身もそういったことがあってはならない。そういった思いでいるところであります」
さらに法務大臣就任後の今年1月には、法務省の職員に菓子折りを配っていたことが分かり、石破総理から厳重注意を受けました。その後、総理自身も一回生議員に対し、10万円の商品券を配っていたことが判明し、政治不信に拍車をかけました。
鈴木大臣が所属する麻生派のトップ、麻生太郎最高顧問は派閥の研修会で、総裁選の前倒しに賛成の立場であることを表明しました。
麻生最高顧問
「自らの政治行動には説明責任が伴います。そうした皆様(支援者)に対して堂々と胸を張って説明できるような行動をお願いしたい」
これに対し、石破総理に近い平将明デジタル担当大臣は苦言を呈しました。
「結局、党全体で派閥をなくそう、党を改革しようとしているなかで、派閥を残した人たちが得をするとか流れをつくるということでは、自民党が先祖返りしてしまうという感想を持ちました」
党内は真っ二つに分断されている状態です。
■小泉農水大臣どう動く?
2日には、参院選の敗因が総括された両院議員総会の後、幹事長以下、党の4役が相次いで辞意を表明しました。
最新の情勢は、総裁選前倒しに賛成派の議員は、およそ120人で全体の4割ほど。反対派はおよそ50人。未定・不明がおよそ120人となっています。
そんななか、政局のキーマンと目される小泉進次郎農林水産大臣に、平石直之アナウンサーが直撃。総裁選の前倒しについて聞きました。
平石アナ
「ご自身が、今どう思っているのかということを一言いただくならどうでしょう?」
小泉大臣
「今、国民の皆さんから見ても党内がバラバラなのが、これだけあらわになっている状況を一日も早く何とか収めたい。その収めるための努力は私自身もしなければいけませんし、県連会長としての対応を考え、そして皆の意見をまとめながら自分自身の判断も、とにかく党の一致結束、そのために資することを、私としては判断をしたいと思います」
小泉大臣は5日、閣議後の会見で、総理がちらつかせる“解散カード”について記者から質問されると…。
「(Q.解散についての考え方、大臣が現状をどう考えているのか)党内の一致結束ということが一番重要だと、そういった判断のもとに私自身も対応を考えたいと言っている観点からすれば、もちろん解散というのは総理の専権事項でありますが、それ以上言わなくても分かっていただけるのではないでしょうか」
平石アナ
「ご自身にとってもかなり重要な局面だと思ってよろしいですか?」
小泉大臣
「これは自民党が今まで経験したことがない局面です。私にとっても重要ですし、党の関係者、議員、党員すべての方にとって重要な局面だと思います」
平石アナ
「あらゆる選択肢があると思ってよろしいですか?」
小泉大臣
「あらゆる選択肢があるのは間違いないです」
(「グッド!モーニング」2025年9月6日放送分より)
政治
グッド!モーニング
2025年9月6日 11:41
石破総理が続投意欲「秋に経済対策」 小泉大臣に直撃取材…総裁選前倒し“重要局面”
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