20日午後6時から自民と維新の連立合意の署名が行われます。高市総裁は維新側の要求をどこまで受け入れたのでしょうか。
■史上初 女性総理大臣誕生へ
日本の憲政史上初めてとなる女性の総理大臣が21日、誕生することがほぼ確実な情勢となりました。
日本維新の会 吉村代表(50)
「きょうの朝、私から高市総裁に電話をして『連立合意します』と、『ともに日本を前に進めていきましょう』と。きょうの6時に最後確認したうえで調印をする予定」
連立政権を巡って自民党は日本維新の会に複数の閣僚ポストを提示しましたが、維新はそれを断り、当面は閣外で協力します。
日本維新の会 吉村代表
「今、基本的に考えているのは、大臣は出さず閣外という形で連立政権を樹立する。与党協議、与党として責任を持って実行していくと。現時点において我々は与党経験がない議員の集団でもあります。大臣のポストに座らせて下さいということではなくて、与党としてまず政策を実現していきたいと思います。その先違った展開があるかもしれません」
■維新の会から「総理補佐官」浮上
閣外協力について、自民党内から賛否両論…。
自民党幹部
「閣外協力でよかった。維新から閣僚が入る方がスキャンダルなどのリスクも高い」
自民党関係者
「閣外協力では維新にも政権としての責任を負わせる担保がない。政権の安定化に向けてまだまだハードルがある」
ただ、高市政権が誕生した場合は遠藤敬国対委員長が総理補佐官として浮上。長年国対委員長を務め、自民党とのパイプを持っています。
日本維新の会 吉村代表
「政策実現を考えた時に官邸との連携、各省庁との連携、政党との連携、その重要なパイプ役が必要になると思っていますので遠藤国対委員長は適任だと思っています」
20日午後、両院議員総会を開いた維新は21日に行われる総理大臣指名選挙で高市総裁に投票する方針を決め、遠藤国対委員長が自民党側に伝えました。
日本維新の会 遠藤国対委員長
「あす一枚目から高市早苗総裁の名前を書かせていただきますと」
日本維新の会 幹部
「もう腹をくくらないといけない。遠藤補佐官(起用案)はある種人質だ。閣外協力にとどまる以上、自民党に対して本気度を見せないといけない」
総理大臣指名選挙では自民・維新、そして、有志・改革の会の議員らが高市総裁に投票することから、1回目の投票で過半数を獲得できる見通しです。
■自民×維新 合意も“2つの壁”
日本維新の会 吉村代表
「社会保障の改革は人口減少、高齢化社会の中で絶対に必要だと、日本の本質的な改革の1つだと思っています。そしてもう一つが副首都構想で、副首都と呼ばれる経済圏域をつくって、何個かあっていいと思うんですけど日本の経済を成長させていく、ここについても基本的には合意ができました」
また、維新が自民党に求めている食料品の消費税率ゼロについては今後、議論を継続。企業・団体献金の禁止については高市総裁の任期である2027年9月までの実現を目指してこちらも協議を継続します。
日本維新の会 吉村代表
「僕は企業・団体献金は受けるべきではないと思っています。ただ、自民党にこれを強制できるかというと、強制できる状況じゃないというのも事実としてあると認めなければなりません。高市総裁も企業・団体献金とかお金についてはきれいにすべきだという考え方をお持ちなので、しっかりと考え方をぶつけていきます」
さらに、国会議員の定数削減については21日から始まる臨時国会で実現させることで合意しました。
吉村代表は衆議院の1割、50人程度の定数削減を目指しています。
日本維新の会 吉村代表
「今回大事なことは議員定数の削減を臨時国会でやることを合意した。衆議院の1割ぐらいの削減。これぐらいできないようでは日本の改革はできないし、それができないんだったら今回の合意はするべきではないと判断したので条件にしました」
自民と維新は衆議院の比例区を削減対象とすることで折り合う見通しです。
日本維新の会 吉村代表
「実際、比例は176議席あるんですけども、多くは小選挙区で負けた人がそのまま復活して当選すると、なぜか選挙に落ちたけど当選する。いわゆるゾンビ議員と言われることもあるんですけども、本当に176人もいるんですか、必要なんですか。一番最初にやるべきは政治家自身の改革だと思っている。国会議員だけ自分たちの議席に触れないで、それで日本の改革をさせて下さいなんてちゃんちゃらおかしいと思う」
■議員削減案 野党の声
これに対し、連立を離脱したばかりの公明党が比例区だけの削減に反発。
公明党 斉藤代表(73)
「50議席を削減するならば小選挙区30、比例区20を削減することが妥当だと思う。特定の政党間だけで決めるのは極めて乱暴です」
公明党幹部
「議員定数削減は本当にやるの?完全に敵になってしまいます」
国民民主党 玉木代表(56)
「玉木総理大臣は消えてしまいましたけど、もうちょっと待って下さいね」
国民民主党の玉木代表は議員定数削減に賛成ですが、こんな懸念を示します。
国民民主党 玉木代表
「臨時国会は議員定数削減のことで一色になりますよ。そうなると物価高騰対策とか、ガソリンを下げるとか、全部すっ飛んでなぜか誰も求めていない議員定数削減で臨時国会が一色になるのを避けましょう」
立憲民主党の野田代表も議員定数削減に賛成の方向だとしていますが…。
立憲民主党 野田代表(68)
「悲鳴が上がるような状況だと思いますので、まず物価高対策を早急に講じることが臨時国会冒頭でやるべきことだと思います」
【速報】企業・団体献金廃止まで2年? 自民×維新“連立合意”調印へ
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