自民党は29日、大敗した参院選を検証する総括委員会を開きましたが、総括案はまとまりませんでした。さらに、石破内閣の中から“総裁選前倒し”の声が上がり始めています。
参院選「総括」まとまらず
29日昼すぎに開かれた参議院選挙の総括委員会。当初は、来週の両院議員総会で所属議員全員に示す報告書をまとめるつもりでした。
「もういっぺん委員会を開き、成案を得て両院議員総会に臨みたい」
29日の取りまとめを見送って、来週もう一度話し合いの場を持つことに。理由は色々な意見が出たからです。
(Q.出席者からはどんな意見が)
「色んな意見があったが、まだ途中の話なのでコメントは差し控えたい」
参院選で大敗を喫した自民党。その理由について、報告書には裏金事件の影響などが盛り込まれる見通しです。その一方で、党を率いる石破総理大臣「個人」の責任は強調しない方向で調整されていました。
総括委員会に同席した、木原選対委員長は。
「選挙結果について真正面からそして真摯に受け止め、そして敗因について謙虚に分析をし、改めるべきものは改めていく。そういう観点から多くのご意見をいただいた。敗因は様々な要因があるというように思う。なるべく網羅的に書いていきたいと思っている。まだ足らざるところがあると、こういうご指摘であった。また追加的に加えていきたい」
報告書のどこにどんな意見がつけられたのか、具体的なことは語られませんでしたが、修正を余儀なくされたことだけは明らかです。
副大臣や政務官も「早期実施」要求
「一番たくさん出た議論は、要は総裁選をやるべきではないかと」
今月初めの両院議員総会では、臨時の総裁選の実施を求める声が複数上がっていました。世論調査では半数近くの人が続投を容認していますが、党内では29日も“石破おろし”が広がりつつあります。
「自民党が衆議院と参議院で負けたんだろ?総裁が責任あるかないかって言われたら、あるに決まっている」
笹川農水副大臣は、茂木派に属していた中堅・若手のメンバー約10人が、総裁選の前倒しを求めることで一致したと明らかに。さらに、小林環境副大臣もSNSで総裁選を早期に実施すべきだと表明しました。
「リーダーの責任が曖昧(あいまい)なままでは、組織の構成員である議員や党員の士気は著しく低下します」
小林氏は、去年の総裁選の決選投票で石破総理誕生に手を貸した、旧岸田派の中堅議員です。同じ岸田派だった若手の1人、神田法務政務官も「前倒しを求めるべきとの考えに大きく傾いている」と投稿しています。その真意を本人に聞いてみると。
「自民党の中での政局のような形が続くことによって、補正予算をどうするのか、あるいは給付をどうするのか、ガソリンの暫定税率をどうするのか、非常に重要な懸案事項が検討が深まらないまま時間が過ぎていってしまう印象がある。大臣政務官として、こうした状況に早くけじめをつけて前に進む必要があると考えて、大臣政務官としての立場としても総裁選の前倒しは必要なのではないかと」
ついに政権内部からも公然と上がり始めた“総裁選前倒し論”。両院議員総会を来月2日に控え、党内は今後、荒れ模様となるのでしょうか。
閣内からも“反発”広がりは
政治部与党キャップの澤井尚子記者に聞きます。
(Q.閣内からも反発の声が挙がっていますが、総裁選“前倒し”の動きは広がりそうですか)
「今のところは大きな広がりとはなっていません。ある自民党幹部は『過半数はいかないのではないか』と強気です。背景には世論の影響があります。“石破総理支持”の声の高まりを受け、元々は石破おろしに動いていた閣僚経験者も『撃ち方やめにしたほうがいい』と変化しました。29日に声を上げた小林環境副大臣、神田法務大臣政務官は旧岸田派ですが、派閥としてのまとまった動きではありません。石破政権と距離を置く旧安倍派や旧茂木派、麻生派の中堅若手を中心に前倒しに向けた動きがあります。さらには、当選回数別でも横の連携を強めてはいますが、過半数に到達するか分からないこともあって、様子見の状態です」
(Q.このまま“前倒し”の動きは収まりそうですか)
「注目は麻生さん、菅さん、岸田さん、総理経験者3人の動きだとみています。もし“前倒し”に動けば、3人に近い議員が続く流れができる可能性があります。もう一つ大きなカギとなるのは『都道府県連』の動きです。国会議員が署名を提出するのは来月8日の見通しですが、都道府県連の意思決定はその前日までに行われる予定です。もしここで“前倒し”の動きを求める声が過半数を上回るようであれば、今態度を決めかねている議員にも影響します。さらに、政府内からも辞表を出してでも前倒しを求める動きがドミノ式に広がる可能性があります」













