自民党は両院議員総会を開催し、臨時の総裁選の是非を問うための手続きを開始しました。森山裕幹事長ら党四役が参議院選挙で大敗した責任を取り、辞任の意向を表明するなか、石破茂総理大臣は改めて続投への意欲を明らかにしています。
進退「しかるべき時に決断」
議員たちが見ているのは、参議院選挙の敗因をまとめた「総括報告書」です。麻生太郎最高顧問は読むのに集中していたためか、森山幹事長からのあいさつに遅れて気づく様子も見られました。
総会の冒頭、石破総理は選挙の大敗について「私の責任」と陳謝しました。
しかし、責任の取り方についてはこう述べました。
報告書には、有権者の自民党離れの原因として「物価高対策が浸透しなかったこと」や「政治とカネの問題」などが挙げられましたが、総理の責任については触れられていません。
一方、石破政権の屋台骨である森山幹事長は、総会後の会見で辞意を表明。進退については石破総理に預けると語りました。
森山氏の辞意表明について、石破総理はこう述べました。
「(森山氏の)進退は任命権者に任せるというお話でございました。私としてはその労はどんなに言葉を尽くしても足りることはない。余人をもって代えがたい方だと」
石破総理は慰留に努めるものとみられます。
専門家「衆議院解散の脅しも」
石破総理は自身の進退について決める、「しかるべき時期」について問われるとこう答えました。
「(Q.しかるべき時期というのはどのくらいになるのか?)それはしかるべき時期で確かに難しい課題ではあるが、早ければ早い方が国のため、国民のためだと思う」
将来的な退陣の可能性を示唆し、党内の理解を得ようと苦心した様子がうかがえます。
政治ジャーナリスト田崎史郎氏はこうみています。
鈴木俊一総務会長や小野寺五典政調会長、木原誠二選対委員長も相次いで辞任の意向を表明するなか、石破総理は続投する方針を崩しませんでした。
党の選挙管理委員会は、総裁選の前倒しを要求する議員は8日に意思確認の書面を党本部に提出するよう通達しました。
「きょう中にその書面が党職員から届けられるということですので、私自身、署名をさせていただく」
「前倒しを求めるなら100万の党員でやるよりも、すべての有権者が参加できる解散総選挙を総理はなさるべきだ」
注目されるのは、重鎮らの動きです。田崎氏によると、麻生最高顧問のほか、岸田文雄元総理や茂木敏充元幹事長が総裁選の前倒しに賛成しているといいます。
(「グッド!モーニング」2025年9月3日放送分より)