8日、総裁選の前倒しの是非が決定します。6日夜、石破茂総理大臣は菅元総理大臣、小泉農水大臣と会談し、総理辞任も含め総裁選への対応を協議したものとみられます。
石破総理 菅氏・小泉氏と会談
6日夜、総理公邸に時間をおいて入っていく2台の車。石破総理を訪れたのは、菅元総理と小泉大臣です。
それからおよそ30分後、菅元総理を乗せた車が総理公邸から出てきました。車の後部座席には菅元総理の姿が見られました。
菅元総理といえば、かつて党内で辞任論が高まり、自ら身を引いた経験があります。石破総理の辞任を含め、総裁選への対応を協議したものとみられます。
新たに6府県連が総裁選前倒しに賛成
風雲急を告げる“石破おろし”を巡る動き。
「自民党の混乱を防ぐためには本人に判断をしていただくのが一番いいと思っている。最後の最後まで、それに期待をしたいと思っている。(一議員としては)まず辞めてほしい、自ら。それができない時はその時、判断します」
6日、総理に自主的な辞任を求めたのは斎藤前経済産業大臣。斎藤氏は、旧石破派のメンバーでした。
自民党は8日、総裁選の前倒しを求める議員に署名の提出を求め、都道府県連の代表者と合わせて半数を超えれば総裁選を行う方針です。
期限が迫り、各都道府県連では、総裁選実施の賛否を決める会合が開かれました。
「異論なく、県連として臨時総裁選実施を要求することに決まりました。今の自民党の状態がこのまま続くのはとてもいいとは思えません」
6日、新たに青森や大阪など6つの府県連が総裁選の実施に賛成する方針を決定しました。
一方、石破政権を支える森山幹事長が会長を務める鹿児島県連では。
「全会一致をもって、総裁選の前倒しは必要がないという結論でございます。今の世界の事情、我が国の事情等を考えれば、政治空白をつくる余裕はないのではないかという意見もありました」
ANNの調べでは、都道府県連のうち前倒しを要求する方針なのは20で、要求しないは8です。国会議員は「前倒しを要求する」がおよそ120人で、全体の4割超え。要求しないは50人にとどまり、態度未定・不明の人がおよそ120人となっています。
「最後のギリギリになって、前倒しと判断する人はさらに増えてくると思います。今の情勢は半数を超える勢いと言っていいと思う」
“解散カード”野党は警戒
では、加速する総裁選前倒しの動きに対し、石破総理が切れるカードはあるのでしょうか。
「衆議院の解散を打つということです。これは真剣に検討していて、石破総理の周辺の大臣や秘書官たちの中には解散すべきだと強行論も根強くて、石破総理も本当にできるのか、やるべきなのかということは迷っている」
党内からの反発が予想され、実現するかどうかは分かりませんが、野党からは警戒する声が上がっています。
「党内抗争に決着をつけるために税金を使って解散をすると、こうなると大義が全くない」
「自民党の反対勢力を押さえ込みたいとの思惑。9月8日即日解散、10月12日投開票という話さえ出ています。総員配置につけということです」
“石破おろし”の動きも最終局面を迎えるなか、今後、どのような展開をみせるのでしょうか。
「(石破氏が)突然プツッと切れて辞任するかもしれないし、粘りに粘って常識を超えたところまでいくかもしれない。はっきり言うと前代未聞の政局。ここまで“石破おろし”が過熱しても、続けようと模索していること自体が、これまでの経験を私の政治記者としての経験を超えた状況になっている」
(「グッド!モーニング」2025年9月7日放送分より)