政治

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2025年9月8日 18:00

石破総理 辞任表明の背景は? 続投の意思から一転 “ポスト石破”の有力候補は

石破総理 辞任表明の背景は? 続投の意思から一転 “ポスト石破”の有力候補は
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 石破茂総理大臣は7日、自民党総裁を辞任すると正式に表明した。ギリギリまで続投の意思を示していたが、決断の背景に何があったのか?

菅元総理・小泉大臣の説得も影響か

 石破総理は辞意表明の理由について、「このまま臨時総裁選要求の意思確認に進んでは党内に決定的な分断を生みかねないと考えた」とした。表明のタイミングについては、「アメリカとの関税交渉に一つの区切りがついた。今こそがそのしかるべきタイミングだと考え、後進に道を譲る決断をした」と明かした。

 辞任決断の背景には、党内からの強い反発も大きかったという。

総裁選前倒しの要求「する」「しない」の割合
総裁選前倒しの要求「する」「しない」の割合

 総裁選の前倒しについては所属国会議員と都道府県連代表を合わせた342人の過半数172人の要求があれば実施される。ANNの調べでは、7日午後8時時点で前倒しを要求するという国会議員は120人を超えていたが、石破総理はギリギリまで続投の意向を示していた。

石破総理の辞任 背景は?

 では、辞任を決意するまでに何があったのか?

 辞任の決定打となる出来事があったという。6日夜、石破総理は総理公邸で、党副総裁の菅義偉元総理と小泉進次郎農水大臣と会談を行った。菅元総理は30分の滞在となったが、小泉大臣はその後も1時間半、計2時間滞在したという。

 朝日新聞によると、総裁選前倒し要求の意思確認は党分裂につながると危機感を抱いた小泉大臣が「菅さんから総理に伝えください」と相談したところ、菅元総理が「一緒に行こう」と総理公邸入りしたという。

 そして小泉大臣と菅元総理は石破総理に対して、総裁選前倒しの署名提出日を前に、進退について自ら判断するよう説得したという。

 菅元総理は4年前2021年の9月当時、小泉大臣から総裁選への出馬を断念するように説得され、受け入れた過去がある。菅元総理は4年前の自らの辞任の経緯などを石破総理に話し、石破総理は「菅さんのご支援で総理大臣になれました。重く受け止めます」と答えたという。

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自民地方組織に危機感

石破総理 強気だったワケ

 地方組織でも総裁選前倒しの声が広がっていた。

 元々石破総理は強気の姿勢を示していた。先月下旬のANN世論調査で「石破総理は辞任するべきと思うか」と尋ねたところ自民党支持層では辞任すべきと「思わない」という人が65%に上るなど、自民支持層では続投支持の声が強かった。

地方組織で高まる危機感

 ただ、地方組織から総裁選前倒し要求が相次いだ。

 ANNの調べでは、7日の会見の前、午後4時時点で都道府県連のうち総裁選の前倒しを求めるとしていたのが24、前倒しを要求しないが9、と前倒しを求める声が半数を超えていた。

 背景に何があるのか。 朝日新聞によると、奈良県連は6日に全会一致で前倒しを要求すると決定した際、「今の態勢では(今後の選挙を)到底戦えない」という意見が相次いだという。

 また、すでに地方選挙で影響が出ているという。

 前倒しを求めると決定した東京都連は、6月の都議選で過去最低の21議席となった。都連の井上信治会長は前倒しを求める理由について、「我々は都議選で厳しい結果をいただき、どうしてもそこに対する思いがある」と、都議選大敗の責任が総理にあるとの考えを示した。

この3年で550万票の比例票を減らした自民党
この3年で550万票の比例票を減らした自民党

 そもそも、自民党は国政選挙で比例票を大きく減らしている。2022年の参院選・比例区で自民党はおよそ1830万票とっていた。去年の衆院選ではおよそ1460万票となり、今年の参院選ではおよそ1280万票と、自民党はこの3年で550万票比例票を減らしている。

支援組織の“自民離れ”も

 背景には業界団体などの自民離れも影響しているという。

 例えば、農業分野で石破政権は高騰したコメ価格を下げるために備蓄米を大量に放出したが、これによる供給過剰、コメ価格の暴落が警戒されると生産者は反発した。参院選では、東北6県と新潟・長野などといったコメどころで自民党は1勝7敗となり、令和のコメ騒動や農業政策によって農家が“自民党離れ”を起こしているのではないかという指摘もある。

 政治アナリストの伊藤惇夫さんによると、「郵政・防衛・建設・医療など業界団体の集票力は全盛期ほどではない」という。

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“ポスト石破”有力候補は?

「フルスペック型」か「簡易型」か
「フルスペック型」か「簡易型」か

 “ポスト石破”への動きが出てきている。今後行われる自民党総裁選はどうなっていくのだろうか。

 まず、総裁選には2種類の形式がある。一つは3年ごとの総裁任期満了に伴って行われる「フルスペック型」で全国の党員票の動向が議員票に影響することもあるという。

 もう一つは任期途中で総裁が辞任した場合などに行われる「簡易型」で、こちらは国会議員の支持が最も重要になるという。

総裁選はどの形式?森山幹事長は…
総裁選はどの形式?森山幹事長は…

 今回はどちらの形式で行われるのか?7日、森山裕幹事長は「総裁選はできるだけ党員が直接参加する形を模索することが大事」とフルスペック型の実施に前向きな姿勢を示した。

 有力な総裁候補は一体誰なのか。

総裁選の有力候補は?

 ANNの世論調査で先月下旬に「次の自民党総裁にふさわしい人物」を聞いたところ、トップは27%で小泉農水大臣、続いて22%の高市早苗氏、6%の河野太郎氏、5%の林芳正官房長官という結果で、石破総理は総裁選には出ないと明らかにしている。

茂木前幹事長は総裁選への出馬を表明

 すでに水面下で総裁選へ向けたものとみられる動きも出ている。

 5日、自民党の麻生太郎最高顧問と茂木敏充前幹事長は都内で会食したが、この時、党内情勢について議論したとみられていて“ポスト石破”を巡って対応を協議した可能性も出ている。

 そして、8日、茂木前幹事長は総裁選への出馬を表明した。

野党 次期政権との連携は?

野党各党 次期政権との連携は?

 少数与党ということで、野党との協力という課題も引き継がれる。

 野党各党が次期政権との連携について答えている。

 立憲民主党の野田佳彦代表は「政策実現のために一致点を探すのはやらなければならないが、相手が誰になるか分からず何とも言えない」としている。日本維新の会の藤田文武共同代表は「次の総裁がどのような考えを打ち出して、本気で改革を実行する気があるのか冷静に見定めたい」、国民民主党の玉木雄一郎代表は「(国民民主党の政策に)協力してもらえるならそれに応じた協力はしていきたい」としている。

(「大下容子ワイド!スクランブル」2025年9月8日放送分より)

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