元衆議院議員の宮沢博行氏が14日のABEMA的ニュースショーに出演。10月4日に投開票となる自民党総裁選における“ポスト石破”に最も近い人物を予想した。
「私の予想は茂木敏充氏だ」と言い切った宮沢氏は、理由を問われると「今回はキーワードとして実務か刷新感かということになる。前回の総裁選挙は派閥も潰れたうえで衆議院選挙目前だったので、これはイデオロギー対決だったと言ってもいいと思う。ところが衆議院選挙で負けて安倍派がほとんどいなくなって、参議院選挙で右派、保守系の政党が出てきたと。党内に保守派はいない。そして実は自民党がリベラルな政策を出すと『もっと保守層が離れるんじゃないか』という予想は当然つくため、自民党の中においてイデオロギー論争はこれから沈静化していく」と説明。
「外交の点においてもトランプ氏、プーチン氏、習近平氏、金正恩氏といるなかで、冷静に判断すれば議員も党員も実務で選ばなくちゃいけないと思うと思う。そうするとこのなかで実務で長けているのは茂木氏だと思う」と続けた。
さらに宮沢氏は「そこにキングメーカー争いが関わってくる。小泉さんを応援しているのは多分菅氏だと思うが、そこに岸田氏が将来のキングメーカーとして絶対に勝つためには、いろいろな調停をすると思う。実務でいったら林氏か茂木氏だが、林氏は元岸田派なので、まずは自分に近い林氏に『いっぺん待ってみろ』と。ということで、茂木氏のところにいろいろな調整等をしたうえで、寝技的に茂木氏の票が増えるような気がする」と予想した。
「党員票が獲得できるのか」という質問に対しては「党員票は風で動くのはあるが、陸上戦力、つまり応援してくれる派閥議員やその関連の地方議員の影響というのも非常に大きい。陸上戦で相当の票を取る可能性もあるんじゃないか」と自身の考えを述べた。
しかし、ジャーナリストの青山和弘氏は「岸田氏はまだ茂木氏のことを許していない。自分が総理のときに幹事長としてまったく支えてくれなかったと思っているので。総裁選レースは理屈で動かない、やっぱり好き嫌いって大きい。麻生氏がどうしても石破氏が嫌だったように。そういうのを私たち政治記者は見ていかなきゃいけない。そういう意味で岸田氏が茂木氏を推すのは、まだまだ可能性は低いと思う」と指摘。
これを踏まえて宮沢氏が「だとすると、実務という点で目を向けられるのは林氏」と発言すると、青山氏は「抜かれたくないというのはあるが同じ元宏池会だから、まだ林氏のほうが岸田氏に近い。あと岸田派から大分(林陣営に)応援に入っている」と述べた。
(『ABEMA的ニュースショー』より)