22日に告示された自民党の総裁選挙。総裁選のたびに話題となるのが「農家に行っておにぎりを食べる」「田んぼの前で演説」「幼稚園を訪問」といった、候補者たちのパフォーマンスだ。
9月18日に東京にあるスーパーアキダイの前に黒塗りの車で降りてきたのは、茂木敏充前幹事長。中で買い物をする姿を見せた。これは庶民の生活に寄り添う古くからあるアピールで、安倍晋三元総理などこれまでいろいろな政治家が好んでやるパフォーマンスだが、逆にぎこちなさが目立ち、「普段やってないだろ」とバレバレになる危険性もある。
茂木氏といえば9月17日にも子ども園で園児と交流。教育支援、子ども支援、さらには働く親たちの支援をアピールするもので、石破茂総理や高市早苗前経済安保担当大臣も行った過去があるが、あざとい演出が浮き彫りになる上、かわいい子どもと触れ合うため顔の怖さがさらに強調されるデメリットもある。
茂木氏は9月15日にコメ農家を訪問。一次産業、とくにコメ農家は票田でもあるため「ここを大事にしている」というアピールには適しているという。
今後予想されるパフォーマンスとしては「作業着を着て農家へ行く」または「ワイシャツを腕まくりして農家の人とおにぎりを食べる」といったものだが、以前石破氏がおにぎりを食べる姿で批判を浴びたように、炎上のリスクもある。
ジャーナリストの青山和弘氏はパフォーマンスの影響について問われると、「党員というのは極めて、わりと一般の国民の感覚に近い人が多い。自民党員はものすごく自民党が好きでなっているという人が多いように思われがちだが、人から言われてなってるという人が大多数」と、地元の県議、市議、自治会の人、会社から「うちは自民党の何々議員を支持なので、頼まれて、あなたも党員になってください」といったケースが多いと説明。
「意外と一般的なテレビの視聴者と同じような感覚を持っている人が多い」加えて「だからああいう映像を観て『あ、この人優しそうだね。子どもにもフレンドリーだね』と印象付けようとする。特に党員票というのは郵送なので、ギリギリにやっても意味ない。これぐらいの時期はああやって党員票にアピールして、ギリギリになってきたら議員の切り崩し工作に一生懸命にやるというのがパターン」と解説した。
(『ABEMA的ニュースショー』より)