政治

ABEMA NEWS

2025年10月1日 07:01

「外国人が奈良の鹿を蹴り上げる」高市早苗氏の発言に陣営は頭を抱えるも支持率は伸びる…ジャーナリストが理由を解説

「外国人が奈良の鹿を蹴り上げる」高市早苗氏の発言に陣営は頭を抱えるも支持率は伸びる…ジャーナリストが理由を解説
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 22日に開かれた自民党総裁選の所見発表演説会での高市早苗前経済安保担当大臣の発言に注目が集まっている。発言をめぐって炎上するかと思われたが、逆に支持率が伸びているという。その理由についてジャーナリストの青山和弘氏が解説した。

【映像】高市氏の話を聞く議員たちが“ドン引き”(実際の映像)

 高市氏は前の会見で持論だったはずの総理就任後の靖国神社参拝を封印し、議員票の支持拡大を狙った。しかし今回の演説会ではそうはいかなかった。

「皆様こんにちは。高市早苗、“奈良の女”です。大和の国で育ちました。奈良の女としては、奈良公園に1460頭以上住んでいる鹿のことを気にかけずにはいられません」

「そんな奈良の鹿をですよ。足で蹴り上げるとんでもない人がいます。殴って怖がらせる人がいます。外国から観光に来て、日本人が大切にしているものをわざと痛めつけようとする人がいるんだとすれば、皆さん、何かが行き過ぎている」(高市氏)

 突然の鹿の話に、会場に居合わせた議員たちはドン引きだったという。「作戦と違う。誰の入れ知恵だ。『あの迷惑系ユーチューバー』と同じになっちゃうじゃないか」(高市陣営)

 しかし、頭を抱えた陣営は驚いた。ネットのコメント欄では「よくぞ言ってくれた」などというコメントも多数寄せられた。高市氏も周囲に「議員たちはわからないけど、保守的な支持層に響いたはずだ」と手応えを口にしたという。

 青山氏は「『外国人観光客の中に鹿を蹴り上げるとんでもない人がいる』という発言。この前の日本記者クラブで、『根拠はあるのか』と言われたら、『自分なりに確認した』という言い方をして釈明したが、これは陣営からものすごく評判が悪かった。前回なぜ石破(茂)氏に負けたかというと保守にエッジが立ちすぎていて、いわば多数を取れなかった。党内融和ができないのではないか、あまりにも寄りすぎているのではないかとなったから、今回は保守色を消してウィングを広げようという選択だったのに、なんで急にこんな話を、しかも奈良県民の前でならいいが、自民党の衆参両院の議員の前でしたので、関係ない話をしたのではないかと陣営は頭を抱えていたが、この後、高市氏の党員票が伸びている」と解説。

 加えて「高市氏も言っているように、意外とこれが『保守色をちゃんと持っていて、やっぱり高市さんだね』という安心感を高市氏のファンに与えたというところも一定の効果があったのではないか。倍になったというわけじゃないが、一定程度伸びる、そういった効果は逆にあった可能性もある状況」と分析。

 「高市氏の話を聞いている茂木(敏充)氏と小林(鷹之)氏は(壇上で)すごい顔をしていましたね」というコメントがあがると、青山氏は「『どうしちゃったの?』みたいな感じだったが、やはり元々の高市氏のファンは保守層が多いので、これ以外にも、例えば太陽光パネルの話とか皇室典範の話とか、ものすごく保守色の強い話をした。そこが逆に一定数、『ちょっと失望した』という人にとっては、『やっぱり高市さんらしくて良かった』という評価に繋がった可能性がある」と説明した。

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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