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ABEMA NEWS

2025年10月2日 07:01

「古賀誠vs麻生太郎」総裁選で仁義なき福岡“抗争” 背景をジャーナリストが解説

「古賀誠vs麻生太郎」総裁選で仁義なき福岡“抗争” 背景をジャーナリストが解説
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 自民党総裁選は、10月4日に投開票が行われる。調査では3位につけていると見られる林芳正氏。そんな林氏をバックで支えるのが自民党元幹事長の古賀誠氏で、林氏と同じ自民党の派閥「旧宏池会」の元ドンだった人物だ。

【映像】総裁選の裏で暗躍する“重鎮”たち

 2012年に政界引退しているが影響力は健在。永田町近くに個人事務所を構え、いまでも宏池会系の議員や財務省、国土交通省の幹部官僚が出入りしているという。

 2000年の森政権下で起きた「加藤の乱」のときは、自民党野中広務幹事長(当時)の意向に従って乱の鎮圧に奔走した。自民党きっての武闘派として恐れられてきた。

 自民党の元衆院議員・宮崎謙介氏は「迫力があったし、存在感があったし、面倒見もいい。いまだに中堅ぐらいにも古賀先生のシンパがいる。そういった意味では引退されてもなお、古賀先生の勢力はある」と解説。

 そんな古賀氏が「永田町を動き回っている」と噂されている。狙いはずばり「林政権をつくりたい」で、総裁選の告示前には小泉進次郎氏の後見人である菅義偉副総裁と面会し、菅氏に「小泉さんは若い。こんな大変なときに総理総裁にならなくてもいいじゃないか?今回は経験のある林さんに乗らないか?」と述べたという。

 古賀氏の政敵は同郷・福岡で長年にわたり政争を繰り返してきた、麻生太郎元総理だ。麻生氏は古賀氏がバックにいる林政権だけは避けなければならないとうごめく。麻生氏は次の選挙では長男の麻生将豊氏に選挙区を禅譲したいと考えているとも言われている。麻生夫人が「そろそろ息子に譲ってあげて」と口すっぱく言っているとも。

 仮に政敵の古賀氏が影響力を持つ林政権になれば、息子が公認されずにお家取りつぶしもあり得ることから、麻生氏は「林だけはダメだ……」と言っているという。また、今回麻生氏は小泉氏らとは会談したが、林氏だけとは会っていないという。

 ジャーナリストの青山和弘氏は「古賀氏は林氏の後ろにいる。麻生氏と古賀氏は福岡でものすごい喧嘩状態。あと福岡には山崎拓氏もいて、三国志と言われ、みんな仲が悪かった。」と両者は不仲だとして、「古賀氏は岸田氏とは仲違いしている。ここ(林氏と岸田氏)は同じ派閥だが。なので岸田氏も実は今回、林氏を応援していない。どちらかというと小泉氏ということが内々に語られている状況」と説明。

 加えて「実は麻生派からほかの4つの陣営にはそれぞれ(立候補に必要な)推薦人が出ている。だけど林陣営には1人も出していない」と続けると、「古賀氏が小泉氏のバックにいる菅氏のところに行って、『今回は林氏に一本化したほうがいいんじゃないか。いま小泉氏を使うのはもったいない』と、いま衆参で与党過半数割れのときでかなり大変な時期だから、安定感のある林氏で一本化しようという工作まで行った。ただこれは小泉氏や菅氏から一蹴されて終わったけれど、このような動きがまだあると。まだ麻生氏はそんな動きがあるもんだから『林だけは許さねえ』という感じにいまなっていて、これも今回の選挙戦にどう影響するか」と解説した。

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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