10月4日に開票日を迎える自民党総裁選。ニュース番組『ABEMAヒルズ』では、その最新情勢を「選挙ドットコム」編集長・鈴木邦和氏と考える。
9月28日、ニコニコ生放送で「【自民党総裁選2025】総裁候補vs中高生『日本の未来』討論会」が行われた。参加した高校生から“ステマ騒動”について言及された小泉氏だが、選挙ドットコムの「得票数の推計(10月2日時点)」では“優勢”となっている。
この背景を鈴木氏は以下のように語る。
「小泉氏の“やらせ問題”の前にやった党員向けの調査と、後にやった党員向けの調査を比較すると、実は支持を落としておらず横ばいだった。ネット上では非常に話題になっているが、あくまで今回投票権を持っている自民党員で見ると、そこまで大きな影響が出ていない。結果的に小泉氏は失速していないため、序盤から優勢な戦いを終盤まで繰り広げている」(鈴木邦和氏、以下同)
「ネット上で小泉氏の“やらせ問題”を熱心に批判している人たちは、実は自民党の支持層ではなかった。自民党員ではなくむしろ参政党の支持者だったり、保守党の支持者だったりするため、他党の支持者が自民党を攻撃するために使っている。したがって、批判している人たちの属性を見ると必ずしも投票権を持っているわけではないため、冷静に見る必要がある」
“石破票”はどこに流れる?

前回の総裁選で石破氏が獲得した“石破票”、今回はどこに流れるのだろうか。鈴木氏は以下のように解説する。
「前回石破氏に入れた議員18人の中で今回、6人は林氏に、4人は小泉氏についている。河野氏、上川氏、石破氏、加藤氏という今回出ていない方の支持動向の中で、『2025年の支持動向』が一番多いのは小泉氏である。河野氏、上川氏、加藤氏は小泉陣営に入っているため、その方々を支持していた議員も小泉氏を支援している傾向がある」(鈴木邦和氏、以下同)
世論調査のデータでは…。

「石破氏が(前回の総裁選で)取っていた108票(党員票)をどこが取るかが大事だ。石破内閣を強く支持している人たちに『次の自民党総裁は誰が良いか』を聞くと、小泉氏は圧倒的に抜けており、次が林氏、差があって高市氏、小林氏、茂木氏の順番になった。したがって108票あった、石破氏が獲得していた地方票の大部分を小泉氏と林氏が持っていくため、党員票において小泉氏と林氏が躍進している構造だ」
(『ABEMAヒルズ』より)