4日に投開票が行われる自民党総裁選を前に、候補者5人が2日放送の「ABEMA Prime」で最後の討論会を行った。「解党的出直し」を掲げる中、10回以上の討論会を重ねたが、候補者たちがそれぞれ考える「幸せ」について語る場面があった。官房長官を務める林芳正氏は、「ある程度豊かになると幸福度が大事になってくる」と、日本が世界的に見て幸福度ランキングが低いことについて触れ、また幸せになるためのポイントとしては「友だちが大事だし、それが作れる環境も大事」だと述べた。
番組では、総裁選を直前に控えた候補が「保守とは何か。自民党は保守回帰するのか」「SNSなどネットの声はどこまで意識すべきか」などのテーマで討論。少数与党となり、野党との連携をどう考えるか、また直近の課題とされる物価高対策をどう進めるかなどを議論した。討論会の締めとして語られたのが「幸せとは何か」というもの。今、ネット上では、世の中の不安や孤独といった感情を子ども向けの歌番組風に仕立てた「きょういくばんぐみのテーマ」がYouTubeで1800万回以上再生され話題になっている。
林氏は「きょういくばんぐみのテーマ」を聞いた後、「みんなで同じ方向を目指している時は頑張れるが、豊かになるとそれが細分化していく。細分化されると、目標が見つからない人はつらい」と、生きがいが見つからない人々のつらさを語った。また「すごくお金持ちになるというよりは、自分がやりたいことに向かって頑張れる社会を作らないといけない」とし、幸福度ランキングでは調査した30カ国のうち27位と低いことには「このランキングを見ても、先進国で豊かになると幸福度が大事になる」と述べた。
また林氏自身が落ち込んだ際の救いになったのは友だちの存在だとし「友だちは大事。子どものころから思春期ぐらいまでは、同じ悩みを共有する人に話せることはいい。やはり友だちが作れる環境は大事だ」と語った。さらに、最も幸せを感じる瞬間については「やはりエレキギターをジャー!っとやる時。これは快感」だと趣味の音楽だと語り「ディストーションをかけて、これをやると若い血が湧き上がる」と、青春時代を取り戻せるものだと力を込めて語っていた。 (『ABEMA Prime』より)