自民党総裁選は決戦前夜となる3日、各候補が最後の票固めに奔走しました。決選投票が濃厚となるなか、キングメーカーの動向が注目されています。
小泉氏が“キーマン”麻生氏と面会
およそ8時間後に決まる自民党総裁。3日は各陣営がそれぞれ国会議員票を巡り、追い込みをかけました。
「3回目の挑戦にあたり、ただただ先生のお力添えが頼りでございます」
「国会議員への呼びかけを引き続き続けていきたいと思っています。私自身の思いを一人ひとりの同僚に伝えていくことに尽きると考えます」
林芳正官房長官(64)は公務のため本人不在で、陣営が投票を呼びかけます。
小泉進次郎農林水産大臣(44)は石破総理、岸田前総理、谷垣元総裁と、歴代のトップを訪問。さらに党内で唯一派閥を率いる麻生太郎最高顧問(85)のもとにも訪れました。その後には茂木敏充前幹事長(69)も面会しています。
43人が所属する麻生派の中には、まだ態度を決めかねる議員も…。
「まだどうするか本当に決めていない、麻生会長の指示を待っている」
■決選投票を見据え他陣営に接触
総裁選は国会議員の295票と、党員・党友による295票の合わせて590票で争いますが、初回投票でいずれの候補者も過半数に届かなかった場合は上位2人の決選投票となります。
決選投票では議員票の295票は変わりませんが、党員票が47都道府県に1票ずつと圧縮され、議員票が9割近くを占める形になるので、最終的には議員票の行方がカギとなります。
ANNの調査では小泉氏、高市氏、林氏が上位3人の情勢です。茂木氏を推す議員のもとには決選投票を見据え、連絡が絶えないといいます。
「(上位3陣営から)決選に向けてお願いの電話がかかってきている。茂木さんが麻生さんとも話するでしょう」
実際に、茂木陣営に電話をする議員の姿がありました。
「ぜひ2回目の投票よろしくお願いします。高市早苗。ハードネゴシエーターっていうのは、高市さんが総理になってもどっかで活用という言い方をしたら悪いけど、活躍していただくのが日本のためになるからね」
一方、猛追する林陣営の選対本部長を務める田村憲久元厚生労働大臣は…。
重鎮議員がカギを握る展開
野党、立憲民主党は冷めた目で成り行きを見守っています。
「解党的出直しというなら、自民党をぶっ壊すというぐらいの人が何人も出てきて、エキサイトした議論があるかと思ったが、そうではない。約70日間にわたって事実上の政治空白が続いていて、物価高は深刻で時間を空費している責任は厳しく、自覚してもらわなければならない」
国民民主党も国会を早く開くよう求めています。
「早く国会を動かして、取り過ぎた税金を国民に返していく。求めている要求はただ一つ、生活の底上げ。新たな総裁、新しい幹事長が要となると思うね」
解党的出直し、「変われ自民党」を掲げた総裁選ですが、重鎮議員がカギを握る展開となっています。
「麻生さんの票で勝敗が動く」
新総裁は誰になるのか、国民生活はどう変わっていくのか、自民党の新総裁は4日午後、決まります。
(「グッド!モーニング」2025年10月4日放送分より)