政治

ABEMA NEWS

2025年10月7日 07:01

高市新総裁の「右寄り政策」 女系天皇には反対、靖国神社への参拝を継続…政治スタンスを解説

高市新総裁の「右寄り政策」 女系天皇には反対、靖国神社への参拝を継続…政治スタンスを解説
広告
1

 自民党の新総裁に選ばれた高市早苗氏は、どのような政策や主張を掲げているのか。ジャーナリストの青山和弘氏が解説した。

【映像】スカートが短い!キャスター時代の高市早苗氏

 これまでの主張を振り返ると、「憲法9条を改正。『国防軍』と明記」「男系男子による継承を維持。女系天皇には反対」「靖国神社への参拝を継続」「外国人政策を厳格化」「選択的夫婦別姓に反対」「積極的な財政出動」といったものが挙げられる。

 青山氏は「まさに“右寄りの政策”が並んでいるが、結局これをどこまで総理としてできるのか」について解説する。「自民党右派からすれば、当たり前の政策だ。とくに“岩盤保守層”からは、こういうことをハッキリ言う人は意外と少なく、しかも女性で元気なことから、非常に人気があるのは間違いない」。

 とはいえ、実現は「かなり難しい部分がある」と予想する。その理由として、「連立する公明党とも距離があったが、今回連立を維持したいと言っている。靖国神社参拝について答えを求められるだろうし、選択的夫婦別姓も公明党は賛成だ。国防軍明記は絶対に反対する」と説明する。

 加えて、野党との関係性も障壁となる。「少数与党のため、野党とも連携していかなければいけない。参政党や日本保守党であれば、こうした政策を飲むが、組んでも過半数を超えない。立憲や維新になると、極めて厳しいことが多い。そういう状況で、高市氏が総理としてやりたいことをやるには、極めて厳しい環境の中で(総裁に)なったのは間違いない」。

 また、「財政出動も、麻生太郎氏の支配が強いほど厳しい。麻生氏は『いくら借金をしてでも』ということには反対で、消費税の減税にも反対している。これも今の環境では、なかなか難しい」といった見方を示した。

 そして、実現したいのであれば、「総選挙で勝って政権基盤を安定させ、麻生支配から脱却する。野党とも組まなくていい状況づくりから始めればいい」と指摘する。「安倍晋三元総理も“集団的自衛権の行使”を言い出したのは、就任から3年後だ。小泉純一郎元総理の“郵政民営化”も就任直後ではない。高市氏もいきなり始めると大変な状況になるため、長期スパンで考えることが必要だ」。

 こうした背景もあり「解散総選挙は浮上してくると思う。やるなら早い方がいい。『女性初の総理』となり、高市人気が集まる可能性が高い。衆議院で過半数を割っているのだから、取り返すのは自民党にとっての宿願だ。連立を組むよりも、選挙で勝つ方が早い」といった予測を示す。

 就任後の流れについては、「まずガソリン税の暫定税率廃止は、すぐやらないといけない。仮に解散の思いがあっても、これをやってからでないと約束違反になる。財源の問題などにこだわると分かれてしまうので、ここで思い切ったことができるのか。あとは、関税対策などの補正予算や物価高対策でどこまでやれるかが、試金石になるだろう」と推測する。

 そこでカギを握るのが、連立与党の公明党だ。「最初からネガティブなことを言われ、『簡単に連立の継続はできるものではない』とまで言われている。いきなり波乱のスタートの可能性もある」と解説した。

(『ABEMA的ニュースショー』より)

広告