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報道ステーション

2025年10月9日 02:55

立憲は「玉木総理大臣」?自国連立?支持母体に懸念は…高市総裁のあいさつ回り

立憲は「玉木総理大臣」?自国連立?支持母体に懸念は…高市総裁のあいさつ回り
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自民党の高市総裁は8日、新しい執行部のメンバーと野党各党にあいさつ回りを行いました。

最初に訪れたのは、野党第一党の立憲民主党。高市総裁と野田代表は、松下政経塾の先輩・後輩です。

立憲民主党 野田佳彦代表
立憲民主党 野田佳彦代表
「感慨深いものがありますね」
自民党 高市早苗総裁
「ありますね」
萩生田幹事長代行

あいさつには、いわゆる“裏金議員”である萩生田幹事長代行も同席しました。萩生田氏の要職への起用を厳しく批判していた野田代表。ただ、8日は、高市総裁が一枚上手だったようです。

立憲民主党 野田佳彦代表
立憲民主党 野田佳彦代表
「『傷ものが1人』という表現で、萩生田さんを紹介をされていた。(Q.どう受け止めた)そこまで言われちゃいますとね…」
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立憲は、8日朝の国民民主党との会談では、総理大臣指名選挙で玉木代表に投票することも選択肢だという考えを伝えました。

立憲民主党 安住淳幹事長
立憲民主党 安住淳幹事長
「野田には、こだわりません。玉木さんもそういう点では、皆さんがまとまるのであれば、有力候補と考えます」
国民民主党 榛葉賀津也幹事長
国民民主党 榛葉賀津也幹事長
「拍子抜けしましたね、正直。異なった主義主張の政党と打算でですね、数合わせで、首班指名で一緒に行動をとることは考えていない」
国民民主党を訪問した高市執行部

立憲民主党に続き、国民民主党を訪問した高市執行部。
笑顔の数も、握手の数も、立憲のときとは、随分、異なります。

連合 芳野友子会長

ただ、このまま両者が連立に向けて進むとは限りません。
カギを握るのは、支持母体の連合です。

連合 芳野友子会長
連合 芳野友子会長
「(Q.連立入りに向けて具体化が進んできているようにも見えるが、どのように受けとめているか)(定期)大会の初日に、玉木代表ごあいさつに来られていますけれども、あいさつの中でも『心配はない』という言い方をされていましたので、連合としては、その言葉を信じたいと思います。(Q.いまも連立を容認しないスタンスはずっと続いている)はい、変わりません」

その理由。
国民民主の元参院議員で、総理補佐官も務めた矢田稚子氏に話を聞きました。

元国民民主党副代表 矢田稚子元総理補佐官
元国民民主党副代表 矢田稚子元総理補佐官
「連合が、運動を促進していくなかで、二大政党制の旗を降ろしていません。“大きな塊となって政権を”ということで動いていましたから、その考えを本当に捨ててしまうというか、無視して動けるかというのは、本当に難しいことなんだと思う」
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公明党

もっとも高市総裁は、いま、野党との連立以前に、足元の基盤が揺らいでいる状況。『政治とカネ』の問題や、保守的な政治姿勢への懸念を理由に、公明党が連立政権の継続に合意していません。そのため、国会の召集は、当初、予定していた15日から、再来週の前半にずれ込む公算が高まっています。

公明党の政策や方針を決定する中央幹事会のメンバーの1人を訪ねました。

元公明党衆院議員 伊佐進一氏
元公明党衆院議員 伊佐進一氏
「(Q.連立離脱という可能性は)それはわかりません。もちろんあります。いま、こっちが申し上げていること、自民党の高市総裁の回答。それがどういう形で、最後合意に至るかどうか。(Q.振り上げた拳をどう収めるのか)振り上げた拳の収め方とかを考えている局面ではない」
靖国神社の秋の例大祭

高市総裁は、靖国神社の秋の例大祭にあわせた参拝は見送る方針を固めるなど、懸念払しょくに努めているようですが、合意は見通せません。

外国為替市場

そんな状況を尻目に、外国為替市場では、円安が進行。一時、1ドル=152円台後半にまで下落しました。高市総裁が物価高対策として掲げる政策が実行されれば、日本の財政が悪化するのではないかという警戒から、円が売られ続けています。皮肉にも、それは、さらなる物価高の要因。高市総裁は、船出から不安定な状況に陥りつつあります。

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