15日にさまざまな思惑のなか、与野党による党首会談が行われました。その後、夕方になって事態は一変し、自民党と日本維新の会が連立を視野に、16日から政策協議を開始することで合意しました。
立憲・国民・維新の協議は不調
「ここからが本当に“政局のドラマ”の始まり」
野党統一候補の擁立を目指す立憲民主。キャスティングボートを握る国民民主を巡り「玉木争奪戦」が激化しています。
「玉木くん。忘れちゃ駄目だよ。政治とカネの問題を(自民は)解決しないんだから」
基本政策の一致が大前提だとかたくなな国民民主党・玉木雄一郎代表に対し、安住氏は「キレイ事だ」と批判していますが…。
「お言葉を返すようですが、安全保障は『キレイ事』じゃありません」
与野党のトップ会談が立て続けに行われた15日。注目は午後4時に始まった野党3党の党首会談です。冒頭の話題は、積極的に動く立憲・安住幹事長の言動でした。
「態度と口が悪いんですよ、いつも」
日本維新の会 藤田文武共同代表
「記事にもなっていました。安住さんは『玉木』って呼び捨てにして、藤田は『藤田くん』って言うって」
立憲民主党 野田佳彦代表
「ほんと?」
玉木代表
「いやあ、すごいですよ」
野田代表
「行儀が悪いんだよ」
玉木代表
「知ってます」
会談のポイントは「玉木総理」をかつぎ、3党が歩み寄れるかどうかでしたが…。
「正直、政権構想としては弱い。仮に私が内閣総理大臣に選ばれたとしても、非常に政権運営が厳しい状況になるなと正直思いました」
野田代表
「十数年に1回しかないチャンスだと。知恵を出しましょうと申し上げた」
藤田共同代表
「玉木代表はちょっと厳しいかなと。すれ違いは2人には感じた」
一方、自民党の高市早苗総裁も積極的に動きます。野党連合を画策する立憲との党首会談に臨み、相手の出方を探ります。
「首班指名選挙に出たい旨、よろしくお願いしますと、申し上げただけです」
次に臨んだ国民民主との会談では、玉木氏にずばり総理指名選挙での協力を求めました。
「政策をスピーディーに進めたいのであれば、一緒に責任を担っていただきたいと言った」
「協力するところは協力を我々惜しまないので、去年12月に結んだ2つの約束を実際にスピーディーに果たしてくださいと」
明言を避けた玉木氏。連立となれば、玉木氏にも相応のポストが用意されるとみられますが、自民党関係者はこのように話します。
玉木氏「我々が連立に加わる必要はなくなった」
自民・立憲双方をてんびんにかける国民民主を横目に、素早く動いたのは、日本維新の会です。
15日の最後に行われた高市氏とのトップ会談には、大阪から日本維新の会・吉村洋文代表も急きょ、駆け付けました。
「連立を含む首班指名の協力への打診がありました。それに向けた政策協議をこれから開始することを我々から申し上げました」
ここ数日、水面下で自民党と接触する動きを見せていた維新。16日から連立を視野に政策協議を始めることで合意しました。協議がまとまれば、総理指名選挙で「高市早苗」と書くかと問われると…。
「その考え方で結構。政策協議がきちんと合意がまとまれば、そういうことになる」
衆議院で196議席の自民と、35議席の維新が連立し総理指名に臨めば、231議席となり、過半数まで2議席に迫ります。1回目投票で「高市総理」が誕生する可能性も現実味を帯びます。
「(野党)3者協議は何だったのかと。自民党とやるんだったら最初から言ってよ、という感じ」
自民からも立憲からもラブコールを送られていましたが、維新というトンビに油揚げをさらわれた形です。
「(維新は)小泉さんの時は連立を組む気満々だったが、高市さんになっても連立まっしぐらだったのかと。維新が加わるのであれば、そもそも我々が連立に加わる必要はなくなった。政策本位で各党とやっていきたいなと思っています」
(「グッド!モーニング」2025年10月16日放送分より)