公明党が連立離脱を表明。26年にわたり、日本の政治の基盤となってきた自公連立政権が崩壊した。公明党の支持母体である創価学会の会員は長年選挙運動で選挙区は自民、比例は公明と自民党候補を応援してきた。今回の離脱表明を学会員はどう捉えているのか。
創価学会のブロック女性リーダーの熊谷要子さんは「今回衆院選、都議選、参院選と、わりと私たち被害者妄想というか『自民党のおかげで(議席を減らした)』という感じを持っている人は、すごく多いんじゃないか。3つの選挙での結果を踏まえて『我々このまま今まで通りでいっちゃうわけ?』というところは、多かれ少なかれ思っていること」と語った。
萩生田光一氏を幹事長代行に起用したことについては「お会いしたこともないしよくわからないが、どうしても人材として必要なんだと、いくらそういうこと(裏金問題)があったとしても『なんとか許してくれ』みたいな、『それ以上に功績がある人なんだよ』ということとごっちゃにするのってどうなんだろうな。人の生き様ってイコールじゃないですか」と問題視した。
創価学会歴38年のAさんは「びっくりしたというのは正直なところ。離脱してよかったなと思う」と語る。「利用するだけして、例えば公明党の福祉的な政策を今度は自民党がやったという感じで『自民党のおかげ』みたいなことを言われると、すごく悔しいというか腹立たしいというか、私たちは許せないなって。本当に庶民のことはわからないんだろうなという、悔しさとかそういうのはいっぱいある。選挙のときだけ良いこと言って、通ったら終わりみたいな。人間としてどうなんでしょうという。変な話バカにされているというか、なので(離脱して)本当によかったんだなと思う」と自身の考えを述べた。
これらの発言について、ジャーナリストの青山和弘氏は「これが創価学会、特に女性部の本音だと思う」として「創価学会というのはそもそも作られたときから大衆とともに、福祉・クリーン・平和が三本柱。クリーンでなきゃいけない、それに対して学会員らも厳しい。いろいろな不祥事があるとすぐに議員を辞めさせたりもするような政党」と説明。
「それなのに“結婚相手の不肖の旦那”(自民党)のおかげで自分たちが謝り続けないといきゃいけないし『お前らもグルだろう』と言われ続ける。公明党の議員は選挙協力もしてるし『国土交通大臣というポジションにいるからいい』というのはあっても、やはり学会員は宗教を信じて純粋にやってる人が多いので、もういい加減にしろと。『独立してちゃんと背筋伸ばしてやれ』という声が強かったということなのだろう」と指摘した。
(『ABEMA的ニュースショー』より)