高市政権の発足で日本維新の会が求める経済対策の実現の可能性が出てきています。一方、連立入りに消極的な姿勢を見せている国民民主党の看板政策の議論が後回しにされることを心配する声も出ています。
高市政権で維新政策実現へ
「すごく期待しています」
「高市さんで、やる気もすごくやってくれそうなので、ちょっと生活が楽になれば」
夏の参議院選挙から、20日で3カ月。ようやく、“止まっていた政治”が動き出します。
21日から始まる臨時国会では、何が実現するのでしょうか?
「来週以降、積極的に議論をしていく」
物価高対策として、すでに与野党で方向性が一致しているのが、ガソリンと軽油の暫定税率廃止です。1リットルあたり、ガソリンで25.1円、軽油で17.1円が年内に引き下げられる可能性があります。
一方で、石破政権が掲げた「一人2万円の現金給付」は、事実上、立ち消えになりそうです。連立のパートナーに浮上した「日本維新の会」が協力の条件として提示した12項目の中に「2万円の現金一律給付は行わない」という文言があるためです。
さらに維新が“絶対条件”に挙げるのが「社会保障改革」です。
「(Q.『社会保障改革』と聞いてどう?)あんまりパッとは(内容が)浮かばないです」
「社会保障改革」とは、年間50兆円に迫る医療費を、最低でも4兆円削減することで、現役世代の社会保険料を年6万円引き下げるというものです。
その一方で、高齢者の窓口負担を1割から3割へ見直すほか、湿布や花粉症の薬など市販薬と似た効果の処方薬を「保険の適用外」にするなど、病院をよく使う人に負担増を求める内容になっています。
「大変な人いるよね。年金だけじゃ足りなくて」
「若い人から取りすぎるのも、子どもを思うとかわいそう。お年寄りから取るのも、母世代を思うと…難しいですね。どっちから取ればいいのか」
国民民主「年収の壁」は暗雲
どうなるか先が読めないのが、国民民主党が求める「年収の壁」の引き上げです。
「大切なことは政策です。政策で一致するところはしっかり協力していきましょう」
あくまで総理指名では高市氏に協力せず、自民党が出す政策によっては賛成する姿勢の玉木氏。
対して、高市氏への支持を先に約束して「副首都構想」など悲願の政策を実現しようとする維新。この両トップのスタンスの差が、政策実現のスピードに影響する可能性もあります。
「自民・維新(連立)の中で、玉木総理は難しいかもしれない。だけど玉木“大臣”で『103万円の壁』をやるとか、そういう選択肢はなくはないとも思うが」
「連立うんぬんの前に、まずは12月の約束を果たしてと。いろいろ裏切られた経緯もあるので、1個1個固めていきたい」
「そういうことで言うならば、維新はガツンと踏み込んだ。『もう決めた』『やろう』と。玉木さんの本気度とか覚悟が、向こう(維新)に負けたというか、そこが問われているのでは」
「別に逃げているわけではなく、過去の経験も踏まえながら、確認するところはしていかないと、これで失敗したら、私はクビというか。もうやってられないですよ」
ただ、これも与党が国民民主抜きで過半数を確保できれば、国民民主の政策にすり寄る必要性は低下します。ネット上では…。
「政策本位というなら、(連立に)応じない手はないじゃないか」
「すごいチャンスですよ。(年収の壁)178万円への減税を期待している方も多い。『対決より解決だ』と言うなら、ここで勝負かけないと…。総理大臣にはなれないかもしれないが、約束したこと(政策)は実行できる。」
総理指名まで、あと1日。玉木氏の考えが変わる可能性はあるのでしょうか。
「(連立に)入ったからできる、外だからできない…でもなくて、維新も『閣外協力』ということになれば、私には『入った方がいい』と吉村代表も言っていたが、本人も入らないわけですからね。党と党の関係って難しいので、やはり確認しながらやっていくのが、当然なのではないか」
(「グッド!モーニング」2025年10月20日放送分より)