急展開で合意の公算が高まった、自民党と日本維新の会の連立。21日、初の女性総理が誕生する見通しであるが、外交面でいきなり山場を迎える。
来週に予定されている、アメリカ・トランプ大統領の訪日だ。前回、2019年に来日した際は当時の安倍総理大臣とのゴルフ外交のほか、大相撲5月場所の千秋楽を観戦し、「アメリカ大統領杯」を贈呈したことが話題となり、天皇皇后両陛下との会見・宮中晩餐会での様子にも注目が集まった。
こうした国同士の一大イベントの準備に追われているのは「官僚」である。首班指名直前まで数々の予想外の展開が続き、「誰が総理になるのか」読めなかった中、官僚たちにはどんな苦労があったのだろうか。
これまでトランプ大統領が来日した際のスケジュール。どこで何をするのかを官僚たちが組み立てていると、元官僚芸人まつもと氏はいう。
「目玉になるような、象徴的な場面を作っていかなければならないが、人によってテーマが変わる。例えば、総理が女性なのか男性なのかによっても変わるし、そのあたりをすごく悩んでいると思う。1つでも大変だが、誰になってもいいように複数組み立てていると思う」(元官僚芸人まつもと氏、以下同)
官僚の大事な仕事「ロジ」と「サブ」って何?

官僚の大事な仕事に「ロジ」と「サブ」があるという。ロジはLogisticsの略で、日程や宿泊先、行先、移動方法、スケジュール作成など諸々の調整・手配。関係各所への情報共有をすること。サブはsubstanceの略で、会談・答弁の中身を詰めるなど内容面の構築のことをいう。
まつもと氏はロジとサブについて、次のように語る。
「サブは中身の話なので大事だが、ロジが重視されている。政治家に会う前は、当然SNSで調べたり、知り合いに聞いて話を仕入れたり、そういうのをまとめた上で、今回のアメリカ大統領の場合でいうと、日本の総理に『こういう話をしてください』や『今これに興味があるらしいです』などを差し込んで、ちょっとしたトークのときに使うみたいなことをやっている」
官僚のなり手が減っている中、現状の官僚の仕事についてまつもと氏はどのように考えるのか。
「日本の国をよくするための仕事で忙しいのは我慢できるが、政治家の人に嫌われないようにするとか、怒らせないようにするとか、そこの仕事が大きくなっていけばいくほど、一体何をやっているのか思うので改善していきたい」
(『ABEMAヒルズ』より)