自民党と日本維新の会が連立政権の合意文書に署名しました。21日召集される臨時国会で高市早苗総裁(64)が総理大臣に選ばれることが確実な情勢です。高市氏は「この国を前へ進める」と力強く宣言しました。
自民と維新 連立で正式合意
歴史的な瞬間を捉えようと、ドアの隙間から目一杯手を伸ばす報道陣。
部屋の中では、自民党の高市総裁と日本維新の会の吉村洋文代表(50)、そして両党の幹部が向き合いました。
「このペン1本で共同作業していきます」
連立政権の合意書に「高市早苗」と署名したペンを吉村氏に手渡した高市氏。吉村氏と藤田共同代表が署名するのをじっと見つめます。
合意書に署名後、がっちりと握手を交わすと、2人からは笑顔がこぼれました。
「日本維新の会の皆様には国家観を共にする政党として、真摯に大変長時間に渡る政策協議に対応頂きまして、誠にありがとうございました」
「高市総裁と話をさせて頂いて、強い熱量でこの日本を前に進めるんだという思いを強く受けた。日本を良くしたいという思いは一緒」
吉村氏は21日の総理指名選挙で、1回目の投票から「高市早苗」と書くことを明らかにしています。
衆議院では、両党で足すと231になるため、過半数まであと2票です。無所属議員3人も高市氏の名前を書く見込みで、1回目の投票で高市総理の誕生が決定的な情勢となりました。
「大変大きな一歩だと思っています。これから日本を前に進めるために精一杯働いてまいる所存」
「日本に生まれた子どもたちが、この国に生まれてよかったなと思ってもらえる国づくりをしっかりとやっていきたい」
今回、連立の絶対条件として維新が自民に要求していた「国会議員の定数削減」など12項目について合意。当初は、両党で折り合えない政策もあったということですが、互いに歩み寄ったといいます。
「本当に日本維新の会の皆様にも努力して頂きました。例えば、私の本も全部読み込んできて頂いておりました。私も日本維新の会が出した様々な政策提言、一行残らず読ませて頂きました」
「高市総裁と自民党と考え方が違うところがあるかもしれません。でも、手を取り合って国難に立ち向かい前へ進める政治をしていきたい」
「野党にも協力要請」吉村氏
早速、21日から始まる臨時国会で政策を実行していきたいところですが、法案を成立させるには衆参で出席議員の過半数の賛成が必要です。自民と維新だけでは足りない状況に変わりはありません。
「同じような考え方を持っている野党もございますので、幅広くお呼びかけをしながら、一つずつ丁寧に仕上げていきたい」
「衆参ともに(過半数まで)あと少しずつ足りないという状況でもあります。野党の皆さんの賛同を得られるように丁寧で粘り強い合意形成をしたい」
部屋から出ていく自民党執行部のメンバーを一人ひとり見送った吉村氏。
「どんどんガーガー言いながら、世論作っていきますんで」
「そんじゃまた」
高市氏は組閣で女性閣僚を最多となる6人以上起用する方針で、片山さつき氏、松島みどり氏、上川陽子氏らの名前が挙がっています。
維新は当面の間、閣僚を出さずに「閣外協力」を続けていく見通しです。
(「グッド!モーニング」2025年10月21日放送分より)