政治

ABEMA NEWS

2025年10月22日 07:00

公明党は高市政権とどう向き合っていく?維新の“閣外”に公明党中央幹事「ガチンコの議論が失われる可能性」

公明党は高市政権とどう向き合っていく?維新の“閣外”に公明党中央幹事「ガチンコの議論が失われる可能性」
広告
1

 高市内閣が発足したが、維新は閣僚を出さない「閣外協力」で与党として政権運営に参加することになった。

【映像】高市氏、維新との連立で浮かべた表情(実際の様子)

 26年連立を続けた公明党は、この自民・維新の“連立”の形をどう見ているのだろうか。ニュース番組『ABEMAヒルズ』は、公明党中央幹事を務める伊佐進一氏に聞いた。

「閣内というのは全てにおいて共同で責任を負っていくということだ。あらゆる法律も予算も全て閣議決定をした上でないと国会にはかけられないため、自公でどんなに意見が違ってもしっかり話し合うというのが大前提で26年間やってきた。(維新が)最初から閣内に入らないとなると、ガチンコで議論して最後に1つの答えを見つける、という動機が失われてしまうのではないだろうか」(伊佐進一氏)

合意内容の実現は…?

合意内容 実現は?

 20日に自民・高市総裁と維新・吉村代表が署名した合意文書。維新がこだわる議員定数削減では、「一割を目標に衆議院議員定数を削減する」として、この臨時国会で「法案を提出し成立を目指す」と記している。

 合意文書には含まれなかったが、吉村代表は「比例から50議席の削減」と各所で発言してきた。ニュース番組『ABEMAヒルズ』コメンテーターで日本大学危機管理学部教授/東京科学大特任教授の西田亮介氏は「そもそも議員定数を減らすべきかどうかというところから議論がある」としたうえで、次のように話す。

「比例代表は、多様な意見を議会に反映させるという役割を担っている側面が強い。小選挙区の制度は死票が多くなり、6:4で競ったときに4割の意見は議席には反映されない。そこを比例で補う。比例復活するとゾンビなどと言われがちだが、ゾンビではない」(西田亮介氏、以下同)

「小規模政党は元々規模が小さいため2、3議席の政党が1議席になっても、影響は少ない。しかし、中規模の政党、特に野党の側は、もし比例中心に定数を削減することになれば議席を大きく減らしてしまうことになるし、政治におけるオルタナティブなアイデアが比例復活の形で議会に反映されにくくなる。全般的に大政党にとって有利な改革になる可能性がある」

「ぼくはこの案は成立しないと思うし、成立させるべきでもない。選挙制度改革は、これまでも各党の合意を尊重してきた。民意の反映のされ方に大きく影響するので、政局で乱暴に決めるのではなく、慎重に考えるのが基本だ」

公明党は高市政権とどう向き合う?

高市早苗総裁

 公明党は今後、高市政権に対してどう向き合っていくのだろうか。伊佐氏は以下のように心境を述べた。

「我々は自民党と袂を分かったからといって、高市政権の敵になるつもりは全くない。26年間の積み上げもあり、直近でも一緒にやってきた法律もあれば、一緒に組んできた予算もあるため、1つ1つのイシューに対して協力できるものは協力していきたいと思っている。ただ野党として今までよりはフリーハンドを得たため、今の政権に対して言うべきことも言っていく、という態度で進んでいきたい」(伊佐進一氏)

(『ABEMAヒルズ』より)

広告