アメリカのトランプ大統領が羽田空港に到着しました。都内では駅の警備など、最大級の厳戒態勢が敷かれています。
高市総理と初の首脳会談へ
大統領として、6年ぶり4回目の来日となったアメリカのトランプ大統領。この後、大統領専用機「マリーンワン」に乗って都内に向かいました。
警視庁は特別警備本部を設置し、最大1万8000人の厳戒態勢で警備を行う予定です。
一方、マレーシアでのASEAN首脳会議で英語を披露した高市総理大臣。
「各国の首脳の皆さまにお会いできて光栄です。私にとっては日本の総理としての初の外遊です」
まだ朝焼けが残る27日午前5時半すぎに帰国。滞在時間27時間。1泊3日の本格的な外交デビューを経て、午後1時すぎに総理大臣官邸へ。
この週末にANNが行った世論調査の結果、高市内閣の支持率は58.7%。先月の石破内閣の時より24.4ポイント上昇。
また、日経平均株価が史上初の5万円を超えるなど、期待が先行している高市政権。
「ASEANでホップ、日米でステップ。あとはジャンプできるかだ。安倍さんの功績もあって、ひとまず明日の日米首脳会談はいい走り出しができるんじゃないか」
28日午前に東京・元赤坂の迎賓館で行われる日米首脳会談。昼食会も予定されていて、その後両首脳は、大統領専用ヘリコプター「マリーンワン」に同乗し、アメリカ海軍・横須賀基地に移動する予定です。
大統領専用車「ビースト」には、安倍元総理や岸田元総理が同乗したことはありますが、大統領専用ヘリコプター「マリーンワン」に外国首脳を乗せることは異例のこと。
明治大学 海野素央教授
「高市総理はアドバンテージを持っているんですよ。トランプ大統領の基準は安倍元総理との関係で決まるんですよ」
海野教授が指摘したのが、高市総理と電話会談した後の、トランプ大統領のこの発言です。
「彼女は素晴らしくて美しい。とても友好的で安倍元総理との関係も知っている。彼女は安倍元総理に近い盟友であり友人だった。私は安倍元総理が好きだった。偉大な男だった」
「トランプ大統領と心理的な距離を縮めるパイプをつくるというのは、やはり安倍元総理との関係というのが大きなアドバンテージになっていると思います」
トランプ大統領との電話会談について、高市総理は。
「とても快活で楽しい人だなと思いました。私のこともよく認識していただいていて、少し安倍元総理の思い出話もされながら、安倍元総理がとても気にかけていた政治家であることも知っていると、おっしゃって下さいました」
高市総理は安倍元総理が生前に使っていたゴルフクラブと、金箔を施したゴルフボールをトランプ大統領にプレゼントする予定です。
金色はトランプ大統領のお気に入りの色。日米関税交渉の場でも金色の「ミャクミャク貯金箱」がプレゼントされました。
共通の友人、安倍元総理の話題で心の距離を縮めた高市総理とトランプ大統領。この「共通点」を首脳会談で見いだすことが大事だといいます。
日米首脳会談 成功の秘訣は?
「高市総理とトランプ大統領がどのようにして個人的な信頼関係を築けるのか。所信表明演説で高市総理は『強い日本経済を実現する』と強調していた」
「強い経済を実現していこうではありませんか」
「強い日本経済を取り戻す」高市総理のこのスローガンは、トランプ大統領の心に刺さる可能性があるといいます。
「トランプ大統領に『Make Japan Great Again』と言った方がいい。『日本を再び偉大にするんだ』と言葉を発すれば、トランプ大統領は共通点を見いだす」
トランプ大統領が掲げる「Make America Great Again」。「アメリカを再び偉大な国に」というスローガンに共通点を見いだすことはできるといいます。
「この人物ならディールができると、トランプ大統領に判断させること。この人物ならディールができるんだと」
高市総理にとって外交手腕が問われる大きなヤマ場となる、28日の日米首脳会談。海野教授はこんなところに注目しています。
トランプ大統領は29日にAPEC首脳会議に出席するため、韓国を訪問。中国の習近平国家主席と会談する予定です。政府関係者は今回の来日をこう見ています。
「今回の訪日は米中がメインで、日本に来るのは天皇陛下にお会いするのが主な目的で、時間つぶしの意味合いが強い。今回は顔合わせの会談でそんなに深い中身にはならない」
トランプ大統領は27日午後、天皇陛下と会見する予定です。
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