政治

ABEMA NEWS

2025年10月30日 17:00

ひろゆき氏「ノーミスでクリア。いい仕事をした」 高市総理の“トランプ外交”に高評価「ノーベル平和賞推薦はマジでいいアイディア」一部からは媚び売り・はしゃぎ過ぎの声も

ひろゆき氏「ノーミスでクリア。いい仕事をした」 高市総理の“トランプ外交”に高評価「ノーベル平和賞推薦はマジでいいアイディア」一部からは媚び売り・はしゃぎ過ぎの声も
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 トランプ大統領が27日から29日の3日間、日本を訪れ、28日には高市早苗総理と初の日米首脳会談を行った。ともに関係が深かった安倍晋三元総理の話題から打ち解けると、会談後には横須賀基地に移動し、原子力空母ジョージ・ワシントンの上でも演説。トランプ氏が笑顔で紹介すると、高市氏もぴょんぴょんと飛び跳ねてはしゃぐ様子が見られ、賛否ともに大きな反響が生まれた。

【映像】トランプ大統領の横ではしゃぎ飛び跳ねる高市総理

 2ちゃんねる創設者・ひろゆき氏は「ABEMA Prime」に出演した際、トランプ氏が終始上機嫌で3日間を過ごしたことに、高市氏や官僚たちを高く評価。「ノーミスでクリアした高市さんや官僚の人たちは、いい仕事をした」とし、また高市氏がトランプ氏をノーベル平和賞に推薦することについては「マジでいいアイディア」と付け加えた。

■トランプ大統領に数々の“プレゼント”

日米首脳会談

 トランプ氏にとって6年ぶりとなった日本訪問。高市氏は、会談冒頭に安倍元総理の話題から距離を縮めると、ワーキングランチの際にはゴルフ好きのトランプ氏のために、松山英樹選手のサイン入りゴルフバッグ、安倍元総理が使っていたパター、金箔入りゴルフボールなどをプレゼント。ジョージ・ワシントンでの演説時は、トランプ氏が高市氏の腰に手を添え、手を取ってエスコート。高市氏は米兵たちの前で飛び跳ね、手を振る様子も伝えられた。ネット上では「あのヨイショぶりと、はしゃぎぶりはなんだ」「トランプ大統領に迎合しすぎではないか?」という声も見られた。

 ひろゆき氏は、この3日間について「トランプ大統領は、何かをきっかけに機嫌を悪くして、やっぱり関税を上げるとか言い出す可能性がある人。ノーミスでクリアしたのは、いい仕事だった」とし、いいアイディアだと評価するノーベル平和賞の推薦には「日本の税金が1円もかからない。トランプさんが喜んで、アメリカでも報道され、ノーコストだ」と述べた。

 日米の関係に詳しい識者たちも、今回の高市・トランプによる初の首脳会談には及第点を出す。明海大学教授・小谷哲男氏は「首脳会談にそもそも失敗はない。ただ両者間の関係が良好であることをアピールできたのはよかった。様々な評価はあるが、2016年にトランプ氏が初めて大統領選に勝った際、安倍元総理が真っ先に駆けつけた。あの時も結構批判されたが、あれがトランプ・安倍の関係を作った。今では世界の首脳がみんな真似しているし、それを今回は高市さんがやった。トランプ氏を怒らせていいことは何もない。持ち上げて日米関係がよくなればいい」と語った。

 また、米ハドソン研究所上席研究員・村野将氏も「滑り出しとしては非常に良かったのではないか。トランプ大統領との会談で、失敗した人はたくさんいる。やりすぎと言われるぐらいでちょうどいい」と述べた。

 さらに立憲民主党・泉健太衆議院議員も、野党の立場であれば何かしら高市氏の行動について指摘を入れるところだが「迎合だと野党が言うと思われがちだが、よくやったというのが実感。(元総理の)岸田さんがアメリカの議会で演説した時のスピーチ原稿もよかったが、日本の外務省とアメリカ大使館が本当によく調べているし、防衛費のことを先に言ったことで機先を制した。関係づくりも本当によくやった」と評価した。

■対トランプは対等でなくてもいい?

トランプ大統領と高市早苗総理

 大事な日米首脳会談を無事乗り切ったという見方が強い中でも「やりすぎ」「はしゃぎすぎ」という声はある。カルモニー代表・岩澤直美氏は「媚びを売らず、対等な日本を見せられたらいいなと願ってはいたが、やはりトランプ大統領の機嫌を損ねず、嫌われるより好かれる方がいいというスタンスで乗り切るしかなかった」とコメント。「トランプ大統領がエスコートする場面もあり、高市総理が出されている腕に手を添えて階段を降りたりもした。他の首相の場合、はねのける事例も過去にあったようだが、やはり機嫌を損ねてしまうので、難しかっただろう。跳ねのけたりせず、結果的によかった」とも複雑な思いを明かした。

 またパックンは、高市・トランプによる初の首脳会談から、かなり“プレゼント”を渡しすぎではないかという指摘もあった。「高市新総理はトランプとの仲の良さをアピールしたかったし、トランプにこれという課題やミッションがあって来たわけではないから、トランプにとっては楽しい日本旅行だったろう。ただ、これから厳しい交渉があるはずなのに、多くの手土産を渡している。防衛費の増額の前倒しだったり、(80兆円規模の対米)投資だったり。逆にトランプから返ってきたものはなんだろう。冒頭から対等な付き合いに見えないのはいいのか。日本はもう少し強く出てもよかったのではないか」。

 ただ、ひろゆき氏はトランプ氏の在任期間中は、今回のような外交で乗り切るべきだと提案する。「今後の交渉にトランプさんは出てこなくて、官僚ベースでやると思う。いかに空手形でごまかし、官僚が頑張るかだ。アメリカに何か言って、トランプ大統領が機嫌を悪くしたら、突然何が起こるかわからない。株価が半分になってもおかしくないようなことを、あの人は言う。それに比べたら(交渉で)何ももらえなかったとしても、上機嫌で帰っていただくということはヨーロッパでもやっているし、下手なことはやらない方がいい」。

 また、他国にかけたプレッシャーを見ても、気を遣って損はないと続ける。「トランプ大統領も、見せしめを作りたい部分はどこかにあると思う。先進国であっても、歯向かったらつぶすぞ、といったようなことだ。それをカナダに対して始めた。これをヨーロッパや日本がやられると、本当にやばい可能性がある。中国、台湾などの問題もあるので(トランプ氏の)2029年の任期終了まで、ひたすら頭を下げて頑張っていただきたい」。

 日米首脳会談という大きなヤマを1つ越えたばかりだが、高市氏は31日に中国・習近平国家主席と、初の日中首脳会談を控えている。前日には米中による首脳会談もあり、この内容を受けてからという難しい立場になる。トランプ氏とはうまく付き合ったが、習近平氏とはどう付き合うべきか。

 ひろゆき氏は、また違ったアプローチが必要だと語る。「これは僕の偏見かもしれないが、トランプ大統領には媚びが通じるが、アジアの場合は媚びよりも信頼できる、強さがある方が信用される。むしろ下からいくと舐められると思う。中国ともすごく仲良くしなければいけないが、中国に信頼される演出という面では、トランプ大統領向けとは違う演出が必要。そこは高市さんと官僚に頑張ってもらいたい」と期待した。 (『ABEMA Prime』より)

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