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政府は30日、クマ被害に対する初めての関係閣僚会議を開きました。
福島市のクマの目撃情報のうち、1割以上を占める上志田地区では、柿や栗の木の伐採を求められていました。クマを引き寄せてしまうからです。
東北野生動物保護管理センター 今野文治主席研究員
「最初にクルミを食べて、次にドングリとか堅果類を食べて、今ほぼなくなっているので、最後のエサを探して動いている。見つけると執着しちゃう」
「最初にクルミを食べて、次にドングリとか堅果類を食べて、今ほぼなくなっているので、最後のエサを探して動いている。見つけると執着しちゃう」
山にエサがない、個体数が増えている、人間を恐れなくなった、気候変動など、さまざまな要因はありますが、今年のクマは異常です。
確認できているだけで、すでに12人の被害者が出ています。
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“国家的災害”ともいわれるクマを取り巻く現状を重く見た政府。これまでは、事務方での対応でしたが、30日から閣僚級に格上げされました。
木原稔官房長官
「国民の安全安心を脅かす深刻な事態です。関係省庁が緊密に連携し、実行性の高い対策を着実にかつ段階的に実施していただくように、お願いを致します」
「国民の安全安心を脅かす深刻な事態です。関係省庁が緊密に連携し、実行性の高い対策を着実にかつ段階的に実施していただくように、お願いを致します」
事態は、自衛隊の派遣というところまで進行しています。
小泉進次郎防衛大臣
「今般の事態の特異性も鑑み、与えられた能力と権限を活かし、安全と安心を取り戻すべく、対処して参りたい。本日午前、秋田駐屯地において、秋田県庁や猟友会とともに、箱罠の運搬等に関する訓練を実施致しました」
「今般の事態の特異性も鑑み、与えられた能力と権限を活かし、安全と安心を取り戻すべく、対処して参りたい。本日午前、秋田駐屯地において、秋田県庁や猟友会とともに、箱罠の運搬等に関する訓練を実施致しました」
初めての関係閣僚会議の議題の中心は、『個体管理と確知の強化』『侵入防止策の支援』でした。
文部科学省は、学校における安全対策。農林水産省は、農作物や作業中の人たちの保護。国土交通省は、河川からの侵入阻止などを担当します。
そして、取りまとめる環境省が強調したのは、緊急銃猟の円滑な運用と“ガバメントハンター”の確保・育成でした。ガバメントハンターとは、自治体職員など公務員ハンターのことです。
環境省
「補正予算の年度内の成立を目指したい。ガバメントハンター制度も速やかにスタートさせる」
「補正予算の年度内の成立を目指したい。ガバメントハンター制度も速やかにスタートさせる」
猟銃免許を持つ人自体は、減ってはいません。むしろ20代の取得者は、増えています。しかし、猟友会の会員は、この四半世紀で、半数近くに激減。いつでも実働できるハンターの数は、足りていないのが実情です。
木原稔官房長官
「警察においては、クマに関する知識を習得し、訓練をした警察官の確保、装備・資機材の整備なども含め、ライフル銃を使用したクマの駆除を早急に対応していく」
「警察においては、クマに関する知識を習得し、訓練をした警察官の確保、装備・資機材の整備なども含め、ライフル銃を使用したクマの駆除を早急に対応していく」
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