習近平国家主席と初会談を終えた高市総理大臣(64)。「最大の山場」を終え、どんな成果が得られたのでしょうか。
高市総理 初の日中首脳会談
中国の習主席がまず姿を見せました。
「こんにちは」
外交ウィーク最後の山場となった日中首脳会談が、31日午後5時ごろから韓国で始まりました。
「ご着席ください」
お互いに笑顔は見られませんでしたが、実は、両首脳はAPEC首脳会議の前に控室ですでに初対面のあいさつを済ませていました。この時には笑顔が見られました。
「習主席とは今朝、APEC首脳セッション前の控室で、あいさつを交わさせていただきましたが、こうして初めての首脳会談行うことができてうれしく思っています。中国は日本にとって重要な隣国でございます。日中両国が地域と国際社会の平和と繁栄という重要な責任を有しております。戦略的互恵関係の包括的な推進、建設的かつ安定的な関係の構築という日中関係の大きな方向性を改めて確認したいと考えております」
戦略的互恵関係とは、様々な分野で日中両国が共通の利益の拡大を目指そうという関係のことです。
「そして日中間には様々な懸案と課題もございますが、それらを減らして理解と協力を増やして具体的な成果を出していきたいと思います。私は信念と実行力を政治信条としてきました。習主席と率直に対話を重ねて首脳同士の関係も深めていきたいと希望しています。ありがとうございます」
中国側は高市総理を「対中強硬派」とみて警戒。歴史認識、台湾への姿勢、領土問題に靖国神社参拝と、いわゆる「高市カラー」に神経をとがらせてきました。
今回、高市総理の就任に際し、習主席は祝電を送らないという異例の対応をみせています。
「高市総理と初めてお会いします。あなたは就任してからこう述べました。中国は日本の重要な隣国であり、建設的で安定的な関係をつくるべきと述べられました。両国の戦略的互恵関係を全面的に推進すると、あなたとあなたの新しい内閣は中日関係に対する認識を表明しました。あなたとコミュニケーションを保ち、共に中日関係を正しい道にそって進むことを推進したいと思います。中日関係の長期的で安定的な発展を推進することは両国国民と国際社会の期待に合致しています。中国は日本側と共に中日間の4つの政治文書が決めた原則と方向に従い、共に両国の関係を守りたいと思います。中日の戦略的互恵関係を推進し、新時代の要求にあう建設的で安定的な中日関係を築きたいと思います」
外交ウィークの高市総理
31日から2日間の日程で韓国の慶州(キョンジュ)で開幕した、21の国と地域が参加するAPECの首脳会議。自由貿易の拡大を掲げるAPECの首脳会議で共同声明を採択できるのかが焦点となっています。
今週は高市総理にとって外交ウィーク。ASEAN首脳会議でスマイル。日米首脳会談でスマイル、スマイル。30日の日韓首脳会談でもスマイル。
「日韓関係を未来志向で安定的に発展させていくことが両国にとって有益だと私は確信しております」
「韓日両国はいつにも増して未来志向的な協力を強化すべき時だと思います」
総理就任後、靖国神社への参拝を見送るなど、現実路線に切り替えた高市総理。さらに韓国については…。
30日、李大統領は、その高市総理に韓国コスメとのりをプレゼント。一方、高市総理は囲碁が好きな李大統領に碁石と碁石を入れる碁笥(ごけ)をプレゼントしました。
首脳会談で李大統領は…。
李大統領が冗談を言って笑わせるなど和気あいあいの雰囲気のなか始まった会談は、当初の予定の20分を倍以上オーバーして行われました。
「とっても温かく歓迎をしていただき、とても楽しい意見交換を致しました」
両首脳はお互いの国を行き来する「シャトル外交」を積極的に行うことを確認、緊密な意思疎通を続けることで一致しました。
果たして日中首脳会談はどうだったのか。会談が終了し、高市総理はこの表情。どんな成果を得られたのでしょうか。












