自民党と日本維新の会の連立をめぐっては一部から「スピード結婚」と言われ「スピード離婚」するのではないかという声も上がっている。議員定数の削減、そして維新がこだわる大阪副首都構想など、その進展次第では即連立離脱の可能性もあるが、今後どうなっていくのか。ジャーナリストの青山和弘氏が解説した。
【映像】高市総理、維新との連立合意で浮かべた表情(実際の映像)
青山氏は自民と維新の連立について「維新はまず一丁目一番地というか、今回センターピンだと吉村洋文代表が言っていたのは『議員定数削減』」だとして「一割削減を目標にしているので、衆議院で一割というと50人近く削るのか。しかも比例代表から削ると言っているので、比例代表から削っちゃうと、例えば、参政党や保守党、国民民主党、公明党など、いわゆる中規模以下の政党が一番被害を受ける」と分析。
そして「野党側からすごく反対が出てくる可能性が高い。これを本当にセンターピンとして12月の臨時国会までの間に通すのかどうか、これが焦点になってくると思う」と続けた。
さらに「ただ、維新の中にはこれを絶対に譲れないという人もいて、駄目だった場合は連立解消の可能性もあるし、大阪副首都構想のほうが大事だから、定数削減が仮に実現しなくても来年まで連立を続けていなければ意味ないだろうという人もいる。このあたりのハンドリングが自民、維新の間でどうなるのか、あと野党の抵抗がどんな感じで行われるのかも焦点になってくるだろう」と解説。
また、現在、少数与党となっている自民党が任期満了まで3年ある衆議院の解散を考える可能性については「いま(高市内閣の)支持率が各新聞で70パーセント台が続発していて、これだけ支持率が高いと自民党は議席数が少ないから少しでも取り戻したいという誘惑に駆られるのは普通の人情。そうなってくると、この議員定数削減を野党が反対していることを理由にするのか、補正予算がうまく通らないとか、なんらかの形で解散を打ってくる可能性が出てくるのかどうか。そうすると維新は大阪副首都構想が実現する前に解散になってしまうと、うやむやになってしまうのを嫌がると思うが、そのあたりを高市氏がどう判断するか、年末年始にかけて焦点になってくる」と語った。
さらに、「(議員定数削減は)自民党内にも反発はあるし、すでに『急いでやるものじゃない』と言っている自民党議員も多い。ただ、維新はセンターピンで絶対に譲れないのだと。自分たちも大阪の府議会議員を20人削減した実績があり、自分たちの身を切る姿勢を見せないと、それ以降の改革に進めないのだと主張しているため、維新の主張がどこまで本気なのかということも問われる」と、維新の動向にも注目した。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
