政治

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2025年11月12日 01:32

「腰砕けに…」連立内で苦言“議員定数削減”自民・維新に温度差?

「腰砕けに…」連立内で苦言“議員定数削減”自民・維新に温度差?
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衆議院の予算委員会3日目。

その予算委員会真っ只中の午後3時半、国会内の別の場所では、公明党の斉藤代表と連合の芳野会長が、面会していました。連合は、立憲民主党と国民民主党の最大の支援組織です。

公明党 斉藤鉄夫代表
「よく連合の皆さまからは『政策的に、一番、近いのは公明党だ』とも言っていただいている。我々も全力をあげて、政策実現に努力していく。今後ともよろしくお願いいたします」
公明党の提案

予算委員会で、連立離脱後、初めて質疑に立った公明党は、政府系ファンドを立ち上げれば、年間5兆円の財源が生まれると提案しました。

高市総理
公明党 岡本三成政調会長
「国民のために使うとして、この5兆円の恒久財源を、何に使いたいか」
高市総理
「5兆円、恒久財源ですね。自民党には、怒られるかもしれませんけど、食料品の消費税の軽減税率を、ずっとゼロにするとか。恒久財源あればですよ。恒財財源あれば」

5兆円の恒久財源というのは、仮定の話。裏を返せば、それだけ消費税の減税は、難しいということなのかもしれません。

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衆議院議員の定数削減

続いて質疑に立ったのは、つい先日まで内閣の一員だった中野前国土交通大臣。自民党と日本維新の会が、連立政権の樹立にあたって合意した“衆議院議員の定数削減”について取り上げました。

自民党 鈴木幹事長

“定数削減”について、自民党の鈴木幹事長は10日、「いまの臨時国会で決め切るのは難しい」と述べていて、維新の幹部は11日、自民側に苦言を呈しています。

日本維新の会 中司宏幹事長
日本維新の会 中司宏幹事長
「“定数削減”で、合意書に基づいて、やっていきたいと。改めて、きょう申し上げまして、最初から “腰砕け”では、いけないんじゃないか」

いまや定数削減の議論は、連立のアキレス腱。

公明党 中野洋昌前国土交通大臣
公明党 中野洋昌前国土交通大臣
「いま、衆議院の中で、議長の下に、衆議院選挙制度に関する協議会が設置されていまして、全体の議論をしています。この協議会の議論を、しっかりと尊重していく。あるいは、ここでしっかり議論をしていくことでいいのかを、改めて、確認をしたいと思います」
協議会

中野氏が述べた「協議会」には、与野党すべての党が参加しています。つまり、公明党は、自民と維新だけで話を進めるのではなく、幅広い合意を得るよう釘を刺しました。

高市総理
高市総理
「定数削減にあたりましては、いま、ご指摘いただいた点も含めて、まさに各党各会派で議論いただくべきものでございます。これから自民党と日本維新の会との合意に従って、まず与党間での考えを整理したうえで、御党を含む各党と真摯に議論していくことを考えております」
今国会での定数削減

各党との議論を重視すれば、維新が求める「いまの臨時国会での定数削減」の実現は、見通せません。

吉村代表は、自民党が慎重姿勢に転じたことに不快感をあらわにしています。

日本維新の会 吉村洋文代表
日本維新の会 吉村洋文代表
「やろうよ、それを、議員定数削減を。だって約束したじゃないですか」

自民と維新は、12日夕方、定数削減を議論する初めての会合を持つことにしています。

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