政治

グッド!モーニング

2025年11月14日 11:49

「直ちに撤回を」総理の台湾有事発言めぐり中国が反発 「武力行使は侵略とみなす」

「直ちに撤回を」総理の台湾有事発言めぐり中国が反発 「武力行使は侵略とみなす」
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 「台湾有事は存立危機事態になり得る」と発言したことを撤回しない高市早苗総理大臣に、中国が反発を強めています。「日本が武力介入すれば侵略行為とみなし撃退する」と警告し、発言の撤回を要求しました。

「力による現状変更に反対」

 高市総理は13日、南太平洋の楽園・フィジーのランブカ首相と首脳会談を行いました。

「経済や安全保障を含む幅広い分野で、二国間の協力をさらに強化することで一致しました」

 中国などを念頭に「力による一方的な現状変更の試みに強く反対する」との共同声明に署名しました。

2週間前に行った日中首脳会談
2週間前に行った日中首脳会談

 その中国を巡っては、高市総理が習近平国家主席と握手を交わしたのは2週間前のこと。しかし、日中両国の関係は今、急激に冷え込んでいます。

「直ちに撤回を」中国外務省

中国外務省 林剣副報道局長
中国外務省 林剣副報道局長
中国外務省 林剣副報道局長
「日本側は直ちに悪質な発言を是正・撤回すべきであり、さもなければすべての結果は日本側が負わなければなりません」

 日本に対し、猛抗議を続ける中国。きっかけは7日の衆院予算委員会での高市総理の「台湾有事」を巡る発言です。

台湾有事は「存立危機事態になり得る」と答弁
台湾有事は「存立危機事態になり得る」と答弁
「(中国が)戦艦を使って、そして武力の行使も伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になり得るケースであると私は考える」

 台湾有事は、集団的自衛権が行使できる「存立危機事態になり得る」と答弁したのです。これに中国側は猛反発しました。

中国・薛剣駐大阪総領事
中国・薛剣駐大阪総領事
中国・薛剣駐大阪総領事のSNSから
「その汚い首は一瞬の躊躇(ちゅうちょ)もなく斬ってやるしかない。覚悟ができているのか」(※現在は削除済み)
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「介入なら撃退」中国外務省

 10日、野党が発言の撤回を求めましたが、高市総理は拒否しています。

茂木敏充外務大臣
茂木敏充外務大臣
茂木敏充外務大臣
「中国の大阪総領事の投稿は、在外公館の長の発信として極めて不適切であると考えている。適切な対応を中国側が取るよう強く求めていく」(12日)

 こうした日本の姿勢を受け、中国外務省は対抗措置を取る可能性を示唆しました。

林剣副報道局長
「もし日本側が台湾海峡情勢へ武力介入すれば、それは侵略行為とみなし、中国側は必ずや断固として撃退します。台湾問題で火遊びする者は必ずやけどをします」
中国・成都での反日デモ(2012年8月)
中国・成都での反日デモ(2012年8月)

 かつて台湾からおよそ170キロの場所にある尖閣諸島の国有化でも日中は衝突。この時は反日デモや日本製品の不買運動にも発展し、中国海警局の船が尖閣周辺の接続水域に侵入しました。

 今年、尖閣周辺の接続水域を航行した日数は、すでに310日と常態化しています。

(「グッド!モーニング」2025年11月14日放送分より)

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