政治

ABEMA NEWS

2025年11月20日 07:15

「知りもしないで」石破前総理に宮崎謙介氏が反論「38年あればインフラ開発を…地元政治家の責任」 鳥取ディスり炎上問題

「知りもしないで」石破前総理に宮崎謙介氏が反論「38年あればインフラ開発を…地元政治家の責任」 鳥取ディスり炎上問題
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 元衆議院議員の宮崎謙介氏がX(旧Twitter)に「鳥取駅前の活気のなさ、インフラ整備がなされていないことから政治家の力がないことを実感してきたところ」とポスト。すると9日、鳥取が地元の石破茂前総理は「知りもしないで批判をしてはいけない。街なかだけ見て、その地域全体を語ってはいけないし、誹謗中傷のようなことはやめてもらいたい」と発言した。

【映像】“鳥取ディスり”知事に直接謝罪する様子(実際の映像)

 この宮崎氏の鳥取を“ディスる”ような内容に、地元民からは「不愉快極まりない。石破さんだって頑張って鳥取県のことをやってくれているから、一方的に言うのはナンセンスだ」といった反発の声も上がっている。

 これを受け、鳥取県の平井伸治知事は「宮崎謙介先生を鳥取にご招待したい」と表明。その後、宮崎氏は妻で元衆議院議員の金子恵美氏とともに再び鳥取を訪れた。この日はメディア6社が同行し、ABEMA的ニュースショーも前日から鳥取に入り取材を続けた。

 まず訪れたのは『ゲゲゲの鬼太郎』の作者・水木しげる氏の作品を展示する「水木しげる記念館」。さらに、178体の妖怪ブロンズ像が並ぶ水木しげるロードを散策し、周辺のお土産店も視察した。

 宮崎氏は「来てみると活気があって、歴史を平井知事から教えていただいた通り、シャッター街だったというのがとても信じられない」と話すと、平井知事は「ご理解いただけたなら、今回の一件は“砂”に流そうと思います」と笑顔で応じた。

 続いて宮崎氏は、『名探偵コナン』原作者・青山剛昌氏の「青山剛昌ふるさと館」や鳥取砂丘など、県を代表する観光地を巡った。

 鳥取砂丘ビジターセンターのガイド・ジョニー氏は「準備していたが、スケジュールがいっぱいいっぱいだったみたいで(宮崎氏には会えなかった)」と残念そうに語った。砂丘の魅力については「砂丘の起伏の大きさ。海から3つ大きな砂丘列があるが、真ん中の大きな砂丘列『馬の背』と呼ばれているところがとても面白い地形。みなさんこの魅力にハマって多く来場されている。鳥取砂丘は(国内の海岸砂丘で)唯一天然記念物に指定されている」と説明した。

 そんな広大な砂丘を守るため、週1回の草むしり作業が欠かせないという。「放っておくと草が生えて草原になって、さらに放っておくと砂丘の真ん中に木が生える。(砂丘の)周辺は砂防林といってクロマツを植えていて、松ぼっくりとかが転がってくるので」。

 メインエリアは東京ドーム31個分の広さがあるという鳥取砂丘。職員だけでは手が足りないため、今年は草むしりのボランティアを募集。3500人以上が参加したという。

 石破茂氏の父、石破二朗氏が鳥取県知事時代に言った「鳥取砂丘は鳥取の恥」という言葉は、鳥取が砂丘観光に頼り続けて、地域の産業発展がおろそかになっているという危機感をあえて強い言葉で表現したのだという。

 「砂に流そう」発言についてジョニー氏は「この流れた砂はどこへ行くんだろう。海に流されていくのかなって。でも海に流されちゃったら日本海の波が戻すでしょって。流れた砂がもう1回砂丘に戻ってきて、大きな『馬の背』をさらに成長させるということで、鳥取砂丘の魅力がさらに1粒、2粒と増えていく、そういう材料になったかなと思っている」と前向きに語った。

 現地を再訪問した宮崎氏は「鳥取の魅力を肌で感じた。元々知っていたものもいっぱいあった。地域の人の温かさとか、食事のおいしさとか、温泉が気持ちいいとか、あとこの時期、カニがめちゃくちゃ美味しかった。そういったところも含めて、可能性は非常にあるんだというのは改めて感じた次第だ。なにより水木しげるロード、ここも元々シャッター街だったことに驚いたし、平井知事はじめ地元のみなさんの努力がよくわかった」とコメント。

 一方で「鳥取駅前も改めて活気がなかったなというのは、正直思ったところなので、ここをなんとかシャッター街じゃなくしてもらえるように次は頑張ってもらいたいという気持ちは変わらない」と言及した。

 宮崎氏は、Xに投稿した背景について「石破氏が、高市早苗政権が誕生したときに、お静かにされたほうがいいところをまた声を上げて高市政権の批判なんかを始めちゃったもんだから、そこに対して『ちょっとお静かに』と申し上げたかった。そのときに総理を経験されたから、高市氏がいまどういう気持ちでいるか、わかるでしょ?ということを言いたかったがために、ちょっと鳥取の駅前の感想を言ってしまった」と釈明。

 石破氏が「知りもしないで批判をしてはいけない。街なかだけ見て、その地域全体を語ってはいけない」と指摘したことについては「いいところがあることは理解していた。境港の街もすごく栄えていることを理解していたので。それを見ていると東部のほう、特に鳥取駅前のほうは、砂丘はあるけれども、もうちょっとほかに何かあったほうがいいんじゃないかな、という気持ちは変わらないので。そこを石破氏から『東はこんなところがあっていいんだぞ』というのを逆に聞いてみたい」とコメントした。

 さらに政治家の地元への利益誘導については「田中角栄氏のころから批判され始めたことではある。地元の利益誘導ということは、確かに点で考えたらそうだが、もう少し広く考えたら、山陰地方はこれまであまり発展してこなかったこともあるので。山陰地方のインフラ開発は、38年間あったら鳥取だけではなく、もっと周りの島根とかそのほかの県の人たちと連携し合って、何か大きな開発ができたのではないか。それを38年やってこなかったことは、地元の政治家の責任だ」と持論を述べた。

 最後に今後の鳥取との関わりについて問われると「まず来年の草むしりは行きたいと思う」と切り出して「今回、西のほうの米子から東の鳥取空港まで、全部自分でレンタカーで運転していったが、その間に県庁のみなさんとすごく仲よくなった。いろいろなお話を聞かせていただき、地元に対する熱い思いを持っていて、魅力もすごく感じた。一方で課題もいろいろ教えてくださったので、私の人脈なりノウハウなり、微力ながらお役に立てれば」と、サポートする姿勢を見せた。

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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