政治

グッド!モーニング

2025年11月24日 13:11

物価高対策の交付金いつ?国「年内に」自治体「厳しい」 “デジタルのギフト”導入も

物価高対策の交付金いつ?国「年内に」自治体「厳しい」 “デジタルのギフト”導入も
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 高市早苗総理大臣の経済対策に盛り込まれた自治体の裁量で使える重点支援地方交付金は、いつどんな形で私たちに届くのでしょうか?自治体からは困惑する声も出ていました。

国「年内に」 自治体「厳しい」

 番組が独自に入手した、21日に国が全国の自治体に向けて出した文書。見出しには「『重点支援地方交付金』の拡充について」の文字があります。

高市総理
「地域のニーズに応じたきめ細かい物価高対策として『重点支援地方交付金』を拡充し、2兆円を措置します」(21日)
高市早苗総理大臣
高市早苗総理大臣

 高市政権が先週、閣議決定した「総合経済政策」。その目玉の一つが、地方自治体が独自の物価高対策に使える「交付金」です。

 先ほどの文書を見ると「可能な限り年内での予算化に向けた検討」を求めています。しかし、都内のある自治体の担当者からは…。

「予算を通すには数週間が必要。すでに11月下旬だし、年内はかなり厳しいと感じている」

 支援はいつどのような形で届くのでしょうか?番組では、東京23区や関東の主要都市に交付金の検討状況を聞き取りしました。

重点支援地方交付金の使い道は?
重点支援地方交付金の使い道は?

 すると、使い道については「検討中」あるいは「決まっていない」と回答したのが、取材した31自治体のうち24で、「回答なし」の6を除くと具体的な選択肢を挙げたのは、渋谷区の「デジタル通貨『ハチペイ』を使った支援」だけでした。

重点支援地方交付金の実施時期は?
重点支援地方交付金の実施時期は?

 実施時期も「なるべく早く」や「年度内を目指す」は合わせて7自治体で、残りは「分からない」や「年度をまたぐ可能性あり」と答えています。

 取材では、こんな意見もありました。

「いくらもらえるかにもよるが、全員に配って効果が薄ければ、対象を絞ったりもしないといけない」
「となりの区が何をするのか気になる。23区で対応が異なると、区民の不公平感が心配」
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“デジタルのギフト”導入も

デジタルの「ギフトサービス」
デジタルの「ギフトサービス」

 こうしたなか、あるサービスが注目されています。

ギフティ 太田睦代表取締役
「すでに導入している自治体はもちろん、続々と全国の自治体から問い合わせが来ている」

 この会社が自治体向けに提供しているのは、ネット上で好きな商品やクーポンを選べるデジタルの「ギフトサービス」です。

 これまでに茨城県つくばみらい市などが導入しています。

「(自治体の)事務作業の負担が大きく下げられた。住民も幅広い選択肢から好きなギフトが選べる」

 実物のプレミアム商品券などと違って、紛失や置き忘れがないこともメリットだといいます。

愛知県大府市 岡村秀人市長
愛知県大府市 岡村秀人市長

 国の動きを見越して、先回りする自治体もあります。

愛知県大府市 岡村秀人市長
「年末年始におコメを食べてもらい、健やかに成長していただく」(21日)
現物支給されるコメ
現物支給されるコメ

 愛知県大府市は、0歳から18歳までの子どもがいる世帯を対象におコメの現物支給をすると発表しました。子ども1人につき2キロを配り、早ければ来月中旬にも地元の新米が届く予定です。

愛知県大府市 企画広報戦略課
鈴木康幸さん

「経済対策を見越して先行しておコメの配布を決定し、この後、国において交付金の予算が議決され、地方にも交付されるので、後からその交付金を充当する」
国の推奨メニューとして「おこめ券」
国の推奨メニューとして「おこめ券」

 国は推奨メニューとして「おこめ券」や「プレミアム商品券」を挙げています。しかし、一部の自治体からは、こんな意見も挙がっています。

「地方に配られても、1回1回オペレーションを組まないといけない。コメの価格高騰対策は補助を出すなり、国の方で一律に下げてもらいたい」

(「グッド!モーニング」2025年11月24日放送分より)

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