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政府は税制の優遇措置や補助金を見直し無駄を削減する、いわゆる「日本版DOGE」について初めての関係閣僚会議を開きました。取り組みを担当する片山さつき財務大臣は、2026年度予算編成から必要な見直しを実施すると意気込みました。
片山財務大臣「税と補助金を点検」
片山財務大臣
「租税特別措置および高額補助金について総点検を行い、政策効果の低いものは廃止する。そのための事務を行う主体として、政府効率化局(仮称)を設置するとの内容を踏まえたものでございます」
「租税特別措置および高額補助金について総点検を行い、政策効果の低いものは廃止する。そのための事務を行う主体として、政府効率化局(仮称)を設置するとの内容を踏まえたものでございます」
片山財務大臣が旗振り役となり、国の支出の効率化がスタートします。
トランプ政権でイーロン・マスク氏が率いた「政府効率化省」(DOGE)になぞらえ「日本版DOGE」とも呼ばれています。
内閣官房に30人程度の部署を設置。税制措置や補助金を見直し、無駄の削減を目指します。
「担当室を中心に与党ともよく連携しながら、まず令和8年度予算編成税制改正作業から必要な見直しを実施し、直ちに見直し可能な項目があれば、これを反映してまいります」
「責任ある積極財政」を掲げ先月28日、およそ18兆円の補正予算案を閣議決定した高市政権。足りない財源については、国債11兆6960億円を追加発行して賄います。
借金頼みのなか、政府は「日本版DOGE」による見直しを通じて、少しでも財源を捻出したい考えです。
街の人からは、次のような声が聞かれました。
不動産業界(60代)
「(国債頼みで)本当にやっていけるんだろうかという不安というか、危なっかしさを感じます」
「(国債頼みで)本当にやっていけるんだろうかという不安というか、危なっかしさを感じます」
営業職(50代)
「奏功していない政策を続ける必要はないと思うんですけど、この間も国会議員の歳費5万円あげるみたいな話も出ていましたけど、誰がどういう気持ちで唱えているのかという。市民のことを全く感覚として理解していない。高市さんに代わったので、その辺はやはり変えてほしい」
「奏功していない政策を続ける必要はないと思うんですけど、この間も国会議員の歳費5万円あげるみたいな話も出ていましたけど、誰がどういう気持ちで唱えているのかという。市民のことを全く感覚として理解していない。高市さんに代わったので、その辺はやはり変えてほしい」
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使い道が不透明…18兆円の基金
今回の取り組みについて、野村総研エグゼクティブ・エコノミストの木内登英氏はこう分析します。
「租税優遇措置の見直し、基金の見直し、補助金の見直しと本当にそこにメスが入るのであれば、これは非常に重要なこと。賃上げ税制とか研究開発税制に問題があると高市政権も考えている。そこが最大限削減できるのであれば、1兆とか2兆円ぐらい無駄を削減できる可能性はある」
特に木内氏が指摘したのが「基金の見直し」です。基金の残高は2023年度末で過去最高となる、およそ18.8兆円にも上ります。
使い道が不透明なうえ、余るお金も多いことなどから「無駄遣いの温床」との批判があります。
「(基金を)1年間で使い切るわけではないので、基金に入れますと、そのお金が翌年からはチェックの対象から外れてしまう。基金のあり方も抜本的に見直さなくちゃいけない」
「日本版DOGE」による見直しの本格的な反映は、2027年度以降になる見通しです。
(「グッド!モーニング」2025年12月3日放送分より)
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