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国会の会期末が17日に迫るなか、日本維新の会が連立の絶対条件としていた議員定数削減法案は、成立の見通しが立っていません。吉村洋文代表がいら立ちを見せるなか、野党は維新の振る舞いを痛烈に批判しています。
「茶番劇ごめんだ」吉村代表怒り
「スピード感なさすぎて残念に思います。審議すらされていない。茶番劇です。結論を出さないでしょ、どっちも。そんな国会まっぴらごめんです」
怒りをあらわにしたのは、日本維新の会の吉村代表です。
今の国会で衆議院の議員定数削減法案の成立を目指している与党側。しかし、野党側は企業・団体献金の見直しを巡る法案の審議が優先だとして、定数削減法案は審議すらされていません。
15日、維新は“献金見直し”法案の審議が行われている委員会で、緊急の動議を提出。議論を終えて法案について、直ちに採決するよう求めました。
日本維新の会 遠藤敬国対委員長
「早く採決をして企業・団体献金は終わらすと。その後に定数削減の議論をしてくださいと」
「早く採決をして企業・団体献金は終わらすと。その後に定数削減の議論をしてくださいと」
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「顔洗って出直せ」野党反発
一刻も早い定数削減法案の審議入りを要求する維新のやり方に、野党側は動議の撤回を求め、強く反発しています。
立憲民主党 笠浩史国対委員長
「こうした動議が出されるということは到底受け入れ難いし、とんでもない暴挙であるという認識で一致をいたしました」
「こうした動議が出されるということは到底受け入れ難いし、とんでもない暴挙であるという認識で一致をいたしました」
会期延長も視野に定数削減法案の成立にこだわる吉村代表を、野党は痛烈に批判しています。
立憲民主党 斎藤嘉隆参院国対委員長
「多少延長したとしても、100%無理だと思います。必要なプロセスを全く踏まずに採決をしないのはけしからんというのは、無知の極みだと思います。顔を洗って、出直された方がいいのではないか」
「多少延長したとしても、100%無理だと思います。必要なプロセスを全く踏まずに採決をしないのはけしからんというのは、無知の極みだと思います。顔を洗って、出直された方がいいのではないか」
批判された吉村代表はこう話しました。
「本気でやろうと思ったら、別に(先週の)金曜日だって審議できたけど、してないじゃないですか。日数足りないのに、金曜日だって丸1日休んでますからね。採決すべきだと言ってもしないでしょ。そちらも顔洗って、議員定数削減も、企業・団体献金の法案も採決してください」
日本維新の会が自民党との連立の絶対条件に掲げた議員定数削減法案。今の国会での成立は時間切れとなり、見送られる公算が大きくなっています。維新が連立を離脱する可能性はあるのでしょうか?
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きょう高市総理と吉村代表会談
政治ジャーナリストの田崎史郎氏はこうみています。
「連立離脱の可能性はゼロに近いと思います。自民と維新の合意では臨時国会で法案を提出し“成立を目指す”という表現になっている。定数削減の問題をお互いに不満を残しながらも満足いく形で乗り切るならば、政権はかえって安定するんじゃないか。雨降って地固まるということになるのではないか」
そもそも法案を巡っては自民と維新の間で温度差があります。
「自民党は提出することが最低の条件だと考えていて、維新の国会議員団は成立を目指さなきゃ駄目って考え方。その温度差がありました。吉村代表は提出を評価してますけど、国会議員団は違うので。(吉村代表が)国会議員団に歩調を合わせたと」
16日、高市総理との党首会談を予定している吉村代表。年明けの通常国会以降、議員定数削減法案について、どう対応するか協議する方針です。
(「グッド!モーニング」2025年12月16日放送分より)
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