政治

グッド!モーニング

2025年12月22日 11:00

「国保逃れ」疑惑の維新議員を調査 藤田共同代表「悪質性高ければ処分」

「国保逃れ」疑惑の維新議員を調査 藤田共同代表「悪質性高ければ処分」
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 日本維新の会は、一部の地方議員が一般社団法人の理事に就任することで、国民健康保険料の支払いを免れようとしているという指摘を受けて、実態調査を行う方針を決めました。

指南書に「80万円削減」事例

日本維新の会 藤田文武共同代表
「実体がないとか、脱法スキームであるとか、そういうことが認められるなら問題だろうと。悪質性が高いものは処分に至る可能性もある」

 今、日本維新の会に浮上しているのは、SNSなどで「国保逃れ」と指摘されている疑惑です。

 一般的に、議員や個人事業主は国民健康保険に加入し、保険料は全額、自分で負担します。一方、会社員は健康保険や厚生年金に加入し、会社と折半します。

議員や個人事業主と会社員の場合
議員や個人事業主と会社員の場合

 保険料は収入に応じて算定されますが、個人事業主でも法人からの収入があるなど、条件を満たせば会社員などと同じような健保に加入することができます。

 仮に法人の給与を低く設定して、国保から健保に切り替えれば、保険料を抑えることができる仕組みになっています。

年間保険料を50万円から80万円以上削減した例も
年間保険料を50万円から80万円以上削減した例も

 ある一般社団法人の名前が記載された「コスト削減の提案」と題する指南書。個人事業主が会費を支払って、この法人の理事となり、簡単なアンケートへの回答などに従事すると、負担を「最低水準に落とすことが可能」とうたわれています。

 指南書では、年間の保険料を50万円から80万円以上削減したという例もありました。

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波紋拡大 大阪府議会で追及

 今月、大阪府議会でこの問題が追及されました。

自民党 占部走馬府議
「違法ではないかと勧誘者に尋ねたところ、勧誘者は『維新の会の議員も多く利用しているので問題ない』と説明された。『維新の会』が信頼の根拠として、悪用されている可能性がある」
600人を超える理事 維新議員と同姓同名が5人
600人を超える理事 維新議員と同姓同名が5人

 番組でこの法人の登記簿を確認すると、600人を超える「理事」が名前を連ねていました。中には、維新の議員と「同姓同名」の人物が5人もいました。

日本維新の会 吉村洋文代表
「本人に確認したら、(国会議員1人は)人違いでした。完全な人違いです、同姓同名の。ただ兵庫の地方議員4名、それは本人でしたから、ここについては幹事長に事実関係の調査の指示をしている」

 先週の国会でも…。

国民民主党 足立康史参院議員
「今、地方財政を揺るがす事態が起こっている。特に国民健康保険。厚労省としてどう受け止めている?」
厚生労働省の審議官
「その方の報酬が業務の対価として、経常的な支払いか総合的に勘案して個別に適用可否を判断される。問題があるものかどうかは、個々の事例に基づいて判断する」
すべての国会議員や地方議員らを対象に調査する維新
すべての議員を対象に調査する維新

 この社団法人は先週、ホームページでこう反論しました。

疑惑がある一般社団法人
「当法人は、公的制度に関する理解や知識の向上を図ること等を目的として設立した法人であり、当該指摘がされていることにつき遺憾の意を表します」

 日本維新の会はすべての国会議員や地方議員らを対象に1週間ほどかけて調査し、結果がまとまり次第、公表するということです。

(「グッド!モーニング」2025年12月22日放送分より)

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