「年収の壁」の178万円への引き上げで自民党と合意した国民民主党をめぐり、自民と維新の連立政権に加わるのではないかと注目が集まっている。玉木雄一郎代表が、その可能性について『ABEMA Prime』で語った。
■連立入りの可能性は?

玉木代表は、東京都内の講演で「(日本の政治状況は)まだ連立交渉のただなかにある」「どこまで突っ込んでいくか模索している最中」などと発言した。これには「正確に言うと『政策実現のあり方を模索している』。今までは2大政党制での政権交代か、連立入りしないと政策実現できなかった。しかし今回、そのどちらでもないパターンで政策実現できた。多党制で、どの政党も衆参過半数を取れない時代には、政策実現のパターンもいろいろある」と補足する。
また、「ただ我々も実現する以上は、責任を負わないといけない。どこまで責任を負うのか。連携のあり方にグラデーションが出ており、これからどういう形で政権運営や政策実現に向き合っていけばいいか模索している。そうした意味合いで発言した」と説明した。
その上で、連立入りについては、「片足でも突っ込みたい」とする。「政党間の関係は信頼が大事だ。2024年12月に3党合意したにもかかわらず、石破政権にそれをほごにされてきたため、公党間でのコミットが難しかった。自民党は大きい政党で、総裁や幹事長で決まっても、党内に関所がいっぱいあるため見極めたかった」。
そして、当時を振り返り、「政党同士だから騙された方が悪いとは思うが、二度と国民を騙してはいけない。公党間で約束できるか、1個ずつ確認した上で、もしできれば、我々もその分は踏み込む。熟成された信頼度に応じて、連携の深さも幅も広がっていくのは当然だ」と語った。
■「今の維新のあり方も実は連立ではない」

「連立」と言っても、閣僚を出すだけでなく、維新のような閣外協力や、「C&S」といった形も想定される。「C&Sは、『内閣不信任案が出ても賛成しない』といった基礎的な信任(コンフィデンス)と、予算(サプライ)や重要法案には賛成することを指す。2017年にイギリスのメイ政権が、ある野党と基本合意を結び、政権運営を円滑に進めた例がある。ただ閣内には入らず、今の維新のような形態だ」。
こうした前例を元に「自民党も、私たち野党も初めての経験のため、ひとつずつ確認しながら、新しいルールと作法を作っている感じだ」と話す。
維新の立ち位置については、「厳密に言えば、憲法第66条3項で、『内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ』と定められている。連立であれば、何らかの形で内閣の構成員にならなければ、三権分立の一翼である行政権を担えない。講学上では、今の維新のあり方も実は連立ではない」とした。
しかし維新と自民は「連立」だと位置づけている。「本当はメディアが『当人同士は“連立合意”と言っているが……』と、正確な解説が必要だった。『決断する、しない』を報じるよりも、憲法上や三権分立の観点でどうかの冷静な分析が必要だ」。
では、国民民主から閣僚を出す、もしくは玉木代表自身が大臣ポストを得る形での連立入りはあり得るのか。「1つずつ政策を実現して、『国民民主党に託せば実現する』という期待感と信頼を得ながら、サイズを大きくしていきたい。そして少しずつ、政権への関わり方も広さや深さを広げていきたい」とした。
(『ABEMA Prime』より)
