衆院選の争点に浮上している「食料品の消費税」についてです。「税率ゼロ」となった場合、私たちの暮らしはどう変わるのでしょうか。専門家が解説します。
食費月11万円家庭 恩恵は
「1本で108円だよ。1本じゃ1人じゃない。おなかいっぱいになる?」
3人家族の60代の女性、スーパーで買っていたのは…。
トマトと白子を買って1105円。消費税は81円です。
「(Q.値段とか気にされる?)安い方がうれしい」
メモを手に買い物をしていた81歳の蟹江さん。
「(Q.高い?)うん」
21日は野菜や鶏肉など9点で2654円。
196円の消費税がなければ、野菜があと1つ買えます。
蟹江さんは、家族で時計店を営んでいます。
几帳面に書かれた家計簿。家族6人、先月の食費は11万円超えです。
長男は、時計店を継いでいます。
蟹江征太郎さん
「お店やっていると今回は食料品だから関係ないが、正札(値札)の問題とかは考える。全部やり直し」
家計どう変わる?
「私自身の悲願でもありました」
自民党は21日に公約を発表します。原案には「飲食料品について2年間に限り消費税の対象としない」ことの「実現に向けた検討加速」を盛り込みました。
鶴田英明店長
「一日ですぐに売り場の税率を変えてくれ、表示を消してくれって言われてもできない」
スーパーでは、税抜き価格のポップに切り替える必要があります。
現在、食料品は酒・外食を除いて8%です。私たちは、食品にどれくらいの税金を払っているのでしょうか。
家計調査によると、4人家族の1カ月の食費は9万4962円。ファイナンシャルプランナーの塚越菜々子さんの試算では、そのうち食品の消費税は、5279円で、年間にすると6万円以上になります。
「例えば高級な食材とか、生活に必ずしも必要と言えない食材は0%だけど、例えば赤ちゃんのおむつ、必要なものは相変わらず10%のまま。どこの負担を減らすっていう議論も避けては通れないのでは」
各党の消費税に対する姿勢は下記の通り。減税については、チームみらいを除いて各党前向きです。時限的か、恒久的か。食料品に限定するのかは、バラバラ。
新党・中道改革連合は、基本政策に食料品の消費税をゼロにするとしています。
食料品“税率ゼロ”悪影響も
公明党前代表・斉藤鉄夫氏は、10年ほど前に韓国のスーパーを視察しています。
その韓国では、多くの食品に課税されない制度を取り入れています。生鮮食品は基本的に非課税です。
スーパーに並ぶ野菜やサムギョプサル用の豚肉、これは、非課税です。ただ今月からは、国民食キムチが一転課税に。その理由は?
ソウルで買い物すると、その多くが非課税です。
「韓国では、豚肉は生鮮食品のため非課税。一方ソーセージは加工食品のため課税されます」
加工したものには、10%の税金がかかります。他にもコメや、生理用品も非課税です。
「必需品は非課税で購入できるようにするべきだと思います」
そんな韓国でも、今年に入り異変が。
「キムチやコチュジャンなどの韓国の国民食は、ここ数年は物価高騰対策で非課税でしたが、今年から課税に戻りました」
キムチや調味料が10%の課税対象に。
「必要な品目なので負担は大きくなると思います」
どこの国でも食品にかかわる税金は、問題になるようです。専門家からはこんな懸念も。
「2年限定でも10兆円近く税収減。簡単に生み出せるものではない」
財源を国債とした場合、こんなデメリットが…。
「円安がさらに加速して、どんどんまた物価が上がっていった場合、消費税はなくなるけど、そもそもその本体の値段が上がってしまう。輸入コストとかが上昇して、結局値上がりしちゃうなんていう可能性もあるかもしれない」
(2026年1月21日放送分より)










