東京23区の2025年の新築分譲マンションの平均価格が、過去最高の1億3613万円となりました。
住宅価格の高騰が続く中で、賃貸住宅では家賃の値上げをめぐるトラブルが相次いでいます。
住宅価格の高騰による、子育て世代の東京脱出の動きについても見ていきます。
■東京23区 住宅高騰「手が出せない」子育て世代“東京脱出”
子育て世代が、東京脱出しています
東京では、10代、20代は転入超過となっていますが、10歳未満、そして30代、40代は、転出が転入を上回って、子育て世代が流出しています。
この子育て世代の東京脱出の背景にあるのが、マンション価格の高騰です。
東京23区の新築分譲マンションの平均価格は、2021年は8293万円でしたが、2025年は過去最高の1億3613万円。
3年連続で、1億円を超えています。
さらに、一戸建ての住宅価格も上がっています。
東京23区の新築小規模一戸建て住宅の平均価格は、2024年1月に7049万円でしたが、2025年12月には8672万円と、2年で1500万円以上上がっています。
住宅価格上昇の主な理由は、
●人件費、資材価格高騰、
●買えるうちに買おうとする『買い進み』、
●投機マネーの流入、
などです。
「会社が新宿区なので、都心の分譲マンションを購入したいが、ここ数年で異常に価格が高騰し、とてもじゃないけど手が出せない。共働きだけど、現実的に埼玉か千葉の物件を探すしかない」
「宝くじでも当たらない限り、夫婦2人の収入で都心のマンションを買うのは無理。買ったとしても、死ぬまでローン返済に追われるので、生涯賃貸暮らしか」
■賃貸料も高騰 家賃トラブル続出 突然の値上げ 長引く交渉
東京23区の平均賃料は、2026年1月時点で、ファミリー向けが25万2464円、シングル向けが12万5814円と、どちらも上昇傾向にあります。
賃料が高騰している理由は、貸主が負担する修繕費・人件費・光熱費などの維持管理コストが全般的に上昇して、家賃に上乗せする必要が高まったためということです。
賃料が高騰するなかで、2025年10月、東京都は『賃料値上げ特別相談窓口』を設置しました。
賃貸住宅の家賃引き上げを巡るトラブルが相次いでいることを受け、専用窓口を開設したということです。
この窓口に、相談が殺到しています。
「1日に20人〜30人の相談がある。電話が鳴りやまず、(相手から)なかなか電話がつながらないと言われることも」あると話しています。
家賃引き上げに関する消費者相談は、2023年度は677件でしたが、2024年度は1366件。
窓口を設置した2025年度も、相談件数は高止まりしているということです。
実際に、家賃の値上げで起きたトラブルです。
都内在住のAさんです。
現在は会社員ですが、当時は求職中で、住まいは東京・世田谷区のアパートです。
入居して2年、初回更新の2カ月前に、物件を管理する不動産会社から、
「『周辺相場と比べて、あなたの部屋だけ他より1万円安い』ので、家賃を値上げしたい」という電話がかかってきました。
提示された値上げ幅は月3000円で、年間3万6000円の負担になります。
Aさんは、「入居時に値上げの話はなかった」ことを伝え、さらに求職中のため、家賃を値上げされることは死活問題だと、今回の値上げを拒否しました。
その後、不動産会社と3度にわたり交渉して、1000円まで値下がりしましたが、Aさんは家賃値上げ撤回のために、引き続き電話で交渉を続けます。
「大家さんとの関係が悪くなる。次の更新がなくなるかもしれない。安い部屋に引っ越した方がいいかも」と言われたということです。
長引く交渉の末、不動産会社は、Aさんが求職中ということに配慮し、今回は家賃を据え置きにしました。
しかし、次回更新の時に、月5000円値上げをする確約を今回の更新に付けるという条件で契約したということです。
「家賃の滞納やクレームは一度もなかったのに、ひどい対応をされたことに納得できなかった。2年後には家賃の値上げが確定しているので、引っ越し費用をためようと思う」と話しています。
入居1年で突然値上げの通知が来たケースです。
都内在住の20代会社員のBさんは、東京23区の1K家賃12万円のマンションに住んでいます。
入居して、1年です。
いつものように帰宅しポストを開けると、管理会社から『重要なお知らせ』が投函されていました。
お知らせの中身は、家賃値上げの通知でした。
12万円だった家賃が、13万5000円に値上がり。
年間で18万円負担が大きくなります。
しかも、この時は更新期間ではなく、契約期間中の突然の改定でした。
Bさんは値上げ通知に対して、管理会社に異議申し立てを行い、管理会社は貸主と相談しました。
結果、管理会社から、
「(貸主から)情勢に応じて、家賃を適正化させていきたい」ということで、家賃5000円の値上げとなりました。
当初の1万5000円からは、金額が引き下げられた形です。
オーナーが外国人になり、家賃が2.5倍になったケースです。
築40年の7階建て、東京・板橋区のマンションには、20世帯が入居していましたが、2025年1月、外国人オーナーに変わりました。
するとその5カ月後、マンションに住む50代男性のもとに、家賃7万2500円を19万円にすると、突然通知がきました。
さらに、無届けの民泊が行われ、エレベーターが停止して使えなくなり、20世帯中9世帯が退去しました。
「自分の国では、住民に良い環境を提供するため、家賃を上げることは普通」だと主張しましたが、反発が大きかったため値上げは中止。
無届けの民泊もサイトから削除され、エレベーターも再開しました。
こうした、外国人による新築マンションの取得が増えています。
国土交通省によると、海外に住所がある人が新築マンションを取得した割合は、東京23区で、2024年は1.6%でしたが、2025年(1〜6月)は3.5%に。
特に新宿区は、2024年の1.7%から、2025年(1〜6月)は14.6%に急増しています。
■止まらない住宅価格&家賃高騰 各党の政策は?
住宅高騰対策について、各党の主張です。
「首都圏等の投機的売買の抑制含む住宅価格高騰への対応。国籍を含むマンション等の取引実態の調査・分析を踏まえた取得規制の検討」
「家賃補助や安価な住宅の提供により住まいの安心を確保。自治体への支援を通じ、空き家を借り上げる『みなし公営住宅』を整備」
「子育て世代向けの住宅利用等の大幅な拡充。外国人等による土地取得規制の強化」
「中低所得者向けの家賃控除制度を創設。空室税等の導入で投資目的の不動産売買を抑制」
「高額所得者や高額家賃を除き、家賃が所得の2割超の人に減税。家賃減税で十分支援ができない世帯に家賃補助」
「快適な公営住宅を公共事業として量産。年齢問わず所得のみを要件とする『公的な家賃補助制度』を創設」
「投機目的の不動産取得の抑制を強める」
「子育てに必要な住居など取得時の給付。外国人による住宅購入に制限を設け高騰を抑制。土地購入は厳格化し基本禁止」
「安全保障上の脅威となる外国勢力による不動産、(特に土地)買収の禁止」
「空き家の利活用、公営住宅の増設・整備」
「子育て世帯への公営住宅供給を拡大。家賃や住宅ローン金利で子育て世代を優遇」
(「羽鳥慎一モーニングショー」2026年2月6日放送分より)








