日米首脳会談では、トランプ大統領が要求していたホルムズ海峡への艦船派遣などが焦点となっています。
日本は何ができて、何ができないのか、みていきます。
■高市総理「国益を最大化する」 トランプ氏とどう対峙?
3月18日午後10時ごろ、高市総理が日米首脳会談に向け、アメリカへ出発しました。
日本時間の3月19日、ワシントンに到着、日本時間の3月20日、日米首脳会談が行われます。
「何より重要なことは(イランをめぐる)事態の早期沈静化。首脳会談の中身について予断はしない。日本の国益はしっかりと最大化すること、安全保障・経済について、関係強化を確認したい」と述べました。
今回行われる日米首脳会談について、アメリカメディアの報道です。
『イランをめぐり、トランプと日本のリーダーの友情が試される』という見出しで、
『高市総理は今、トランプ大統領への支持を表明しつつ、この戦争に巻き込まれないようにするという、デリケートな課題に直面している。不満を募らせているトランプ氏とホワイトハウスというすさまじいプレッシャーのある場所で、対応をしなければならない』と報じました。
『日本の総理はワシントンで綱渡りのような緊迫した局面に直面』という見出しで、
『日本政府は、何らかの支援策を提示できるよう奔走しているが、トランプ氏を満足させるかは不透明』と報じています。
『日本が中東のエネルギーに大きく依存していることもトランプ氏は知っているので、彼の取引的な本能が働くはずだ』と伝えています。
アメリカのシンクタンクが行った分析です。
「トランプ政権は安全保障全般で同盟国の役割と貢献を拡大したい。日本が重視すべきは、ホルムズ海峡の再開に何らかの貢献を示す姿勢だ」としています。
「日本はイランとは石油、アメリカとは安保関係の板挟みで、大変な協議になる。トランプ氏があらためて艦船派遣を詰めよる可能性も」
艦船派遣について、各国の立場です。
「戦争に関わることは無い」として、欧米や中東諸国と、海峡の通航再開に向けた共同計画を策定中です。
「NATOは防衛同盟であり、介入同盟ではない」
「ホルムズ海峡の封鎖解除や解放作戦に参加することは決してない」
「アメリカと緊密に意思疎通をし、慎重に検討し判断」
「重要性は認識しているが、関与する予定はない」
「ホルムズ海峡の責任を我々ではなく、利用している国々に負わせたらどうなるだろうか。そうすれば反応の鈍い、我々の同盟国もすぐに動き出すだろう」としています。
■自衛隊が動く余地は?高市総理「法律の範囲内で対応検討」
では、日本の自衛隊はどうするのでしょうか。
「トランプ大統領から強硬に、(艦船の)派遣を求められた場合、高市総理は『ノー』と言えるのか」
「自衛隊の派遣については何ら決まっていないということは事実。法律の範囲内で必要な対応を検討していくという考え方だ」と答えました。
「憲法9条を含めて制約がたくさんある中で、『できることはできる』『できないことはできない』とはっきりと伝えるべきだ」と尋ねると、
「日本の法律に従って『できることはできるが、できないことはできない』としっかり伝えるつもりだ。先方もこれまでの経緯から日本の法律をよくご承知のはずだ」と強調しました。
「(トランプ大統領は)また気が変わるかもしれない。コロコロ変わるから」
「直接、総理が会いに行くわけだから、トランプ大統領の顔と空気を見て判断するしかない」としています。
「完全な停戦合意が行われた後、貢献できることは皆無とは申し上げない。その時しっかりと考えさせていただく」と述べ、停戦が確立していることが条件だとしました。
■中東情勢めぐるアメリカの圧力 日本は応じた過去も
中東情勢をめぐっては、アメリカは過去にも日本に様々な要求をしてきました。
2001年10月、アメリカ同時多発テロを受け、アメリカとイギリスが、アフガニスタンを攻撃しました。
「ショー・ザ・フラッグ(旗を見せろ)」とアフガニスタン戦争での貢献を求めたとされています。
当時の周辺事態法では、自衛隊の活動範囲は、日本国内や日本周辺の公海上に限定されていました。
こうした中、日本では、アメリカとイギリスによるアフガニスタン攻撃と同じ月に、『テロ対策特別措置法』が成立。
自衛隊は、インド洋でアメリカ軍などを後方支援しました。
テロ対策特別措置法では、自衛隊が活動する地域は『非戦闘地域』と位置づけ、武力行使にはあたらないと定義しました。
しかし、法律の定義づけをめぐっては、国会で追及されました。
「あいまいさは認める。すっきりした法律的な一貫性、明確性を問われれば、答弁に窮してしまう」と答えています。
「ブーツ・オン・ザ・グラウンド(陸上部隊を出せ)」とイラク国内への自衛隊派遣を要請しました。
翌2004年、日本は、イラクの『復興支援』の名目で、陸上自衛隊と航空自衛隊を派遣。
派遣先は『非戦闘地域』と定義していましたが、派遣中に銃撃戦が起きるなど、治安が急激に悪化することもありました。
「『ショー・ザ・フラッグ』の時はアメリカが完全なる被害者。世界中がアメリカの味方をしようという機運だった。今回はアメリカの国際法違反が濃厚で世論がついてこない」
■米国産原油 輸入拡大へ 対米投資“第2弾”も 日米の思惑は
アメリカ産原油の輸入拡大についてです。
日米首脳会談では、日本はアメリカ産の原油の増産に向けた投資を行い、その原油を調達する意向を伝える方針です。
アラスカ産原油や、アメリカ本土のシェールオイルなどが増産の候補です。
日本政府は、増産した原油を日本国内で共同備蓄し、販売も可能にすることで、アジア諸国への供給拠点にもするとしています。
アラスカ州から日本への原油輸送についてです。
輸送期間は約12日間。
中東からの輸送にかかる約20日間よりも短く、太平洋だけを通過するため、安全面でもメリットがあります。
「原油の供給量を増やすことが価格の安定につながる」としています。
「エネルギー関連はトランプ氏好み。協力することで恩を売る狙いだと思うが、いつから・どれくらいの量なのかは不透明。短期的な中東の穴埋めになるとはあまり期待できないのでは」
日米両政府は、87兆円規模の投資の第2弾として、3つのプロジェクト候補を盛り込んだ共同文書を発表する方向で最終調整しています。
プロジェクトの内容です。
候補としてあがっているのは、『次世代の小型原子炉』や『天然ガス発電施設』などを建設する案件などで、3つのプロジェクトの投資総額は最大11兆円以上です。
「小型原子炉でいえば、アメリカは、AI(人工知能)の普及に伴い、電力供給源としてデータセンターの隣などに作りたいと考えている。日本もエネルギーミックスの観点から将来的に導入したいと考えていて、日米双方の利益が一致している。艦船派遣の話が小さくなり、こちらの話が大きくなってくれれば高市総理にとってはラッキーな展開」
(「羽鳥慎一モーニングショー」2026年3月19日放送分より)













