消費減税を巡り、自民党内で賛否が分かれています。
政府は8月5日、自民党総務会の了承が得られれば、閣議決定する方針です。
そうした中、消費減税に反対する自民党の河野太郎元デジタル大臣に直接話を伺います。
■消費減税 党内で賛否 河野氏「低中所得者に手厚い支援を」
7月30日、高市総理は消費減税について正式に表明しました。
主な内容について、
▼2027年4月から2年間、飲食料品の消費税率を8%⇒1%への引下げ
▼2027年6月から、飲食料品の消費税率1%の範囲内で所得に連動した給付を行うことで食料品の消費税を“実質ゼロ化”する
▼2029年4月から税率を8%に戻したうえで所得に連動した給付を本格導入するということです。
「同じ公約を掲げて戦った仲間たちであり、ちゃんと党議決定をした公約。必ずご理解を賜れるものと考えているので、今後党内プロセスにおいて丁寧に説明をしていく」としています。
自民党内では賛否が割れています。
主な賛成意見です。
「(消費減税)これは公約だ。歳入歳出を見直すと高市総理は言っている。まずは実行していくことが一番」
「『検討加速』が公約だが、国民は飲食料品の消費税を減税する方向で進めると受け止めている。『検討だから別の案もある』というのはへりくつで、自民党の信頼は地に落ちる」
「政権公約というのは非常に重い。国民に対して約束をしたことを覆すということは自民党として信頼を失う」
「総理の決断を支持するということを明言した。不退転の決意でやり抜く必要がある」
主な反対意見です。
「公約だからと言うが、検討を加速した結果、なお安定的な財源が見つかっていないのが現状。検討は続けるべき」
「総理・党幹部が決めたからといって、唯々諾々としないのが、自民党の伝統。長期的な展望をもう一回検討すべき」
「2年後1%から8%へ戻すことになる。減税は喜んで言うけれど増税は言えない。それでは国会議員の責任を果たすことができない」
「高所得者により大きな恩恵がある消費減税ではなく、低中所得者を中心に手厚く支援できる給付にすべき」
「消費税減税するということはいくつかクリアしなきゃいけないハードルがあって、年間5兆円といわれる財源が示されていない。高市総理は赤字国債をやらないと言っているが、万が一、赤字国債を出すというようなことになると、円安がさらに進む、あるいは金利が上がって、かえって物価高が進んでしまうということになるので、財源の問題をどうするかというのが非常に大きい」としています。
現役世代の社会保険料の負担軽減についても言及しています。
「現役世代、特に子育て世代が困っているのは、社会保険料。社会保険料を下げ、その分、消費税を上げて、現役世代の負担をみんなで負担できるようにした方が、現役世代、子育て世代にとってははるかにプラスになる」
■世論調査 賛成5割超「とにかく物価高を何とかして」
消費減税について、国民の賛否です。
ANNが7月18日、19日に行った世論調査です。
『食料品消費税 実質ゼロ』について、賛成は53%、反対は36%で、賛成が過半数という結果でした。
「期間を区切ってでも減税すべき。食品の減税は食べ盛りの子どもがいるので助かる」
「とにかく物価高を何とかしてほしい。公約なのだから早く減税を実行してほしい」
という賛成意見の一方で、
「物価高を何とかしなければいけない。しかし、財源がないままにやってしまうと、円安あるいは金利が上がる。円安になると、輸入物価が上がる、あるいは電気ガスの価格が上がるということになると、家計を直撃する。来年の4月から消費税を下げるとなると、今から価格がじりじりと上がっていくことになりかねない。だから本当に物価高対策になるかどうかは見極めないといけない」
■自民党内会議 賛否紛糾も“一転” 賛成8割超 背景に何が?
自民党内では『党税制調査会と社会保障調査会の合同会議』で減税について意見が交わされました。
7月31日の会議では、約30人が発言。
「私の印象では反対6:賛成4の割合だった」としていました。
しかし、わずか3日後の、8月3日の会議では、75人が発言し、賛成65人、反対9人、中立1人と、賛成が8割以上となり、最終的には小野寺税調会長に一任するということでまとまりました。
7月31日から8月3日までの間に何があったのでしょうか。
ある自民党議員によると、7月31日、『責任ある積極財政議連各位』と書かれた会議参加を呼びかける文書が配布されたといいます。
『8/3(月)13:00 出席と発言のお願い』というタイトルで、
『次の会議は食料品の消費税減税を実現するために極めて重要な局面。必ずご出席いただき、賛成の立場からご発言いただきますよう何卒、よろしくお願いいたします』という記載があり、一定数の議員に対して参加が呼びかけられていたとみられています。
実際、8月3日の合同会議は、 高市総理が出馬した総裁選時の『チーム・サナエ』のメンバーや『高市チルドレン』といわれる1年生議員など、賛成派とみられる議員が多数参加していたということです。
「3日は賛成派の出席者が大幅に増え、反対意見が薄まった。党幹部の了承と賛成議員の動員で“流れ”ができ、反対意見が述べにくくなった面も」あるといいます。
こうした雰囲気を受けて、消極的な賛成の意見が目立ったといいます。
「党内で方針をひっくり返したら余計に大変なことになる」
「条件付きで容認した。マーケットの信認を得られるかが重要だ」
「『政権を長く続けるためにも、効果がなく支援団体も望んでいない食料品減税政策はやるべきではない』と思い発言していたが、方針が決まった以上、もう仕方ないので賛成に転じた」
野党からは減税案に批判の声が上がっています。
「各党が示す意見に思いを寄せず、高市総理の独断で決めていく形に憤りを覚えている。秋の臨時国会に関連法案を出すということなので、きっちりと国民の声、立法府の声を聞きながら法案を決めていくことが必要だと思う」
「自民党内で修正機能が働かないことが明らかになった。みんな問題があると言っているのにブレーキもハンドルもついていないということ。誰かがどこかで修正をかけないと、国民生活が大変になる」と話します。
(「羽鳥慎一モーニングショー」2026年8月5日放送分より)











