来月6日に投開票が行われる国民民主党代表選に、現職の玉木雄一郎代表(57)と、党政調副会長で衆議院議員の橋本幹彦氏(30)が立候補した。党設立以来代表を務める玉木氏に、元航空自衛官の若き橋本氏が挑む構図となった。
「手取りを増やす」をキャッチフレーズに103万円の壁の引き上げやガソリン暫定税率の廃止などを実現してきた国民民主党が、次のステージに向けてどのような方向を描くのか。『ABEMA Prime』では、国民民主党代表選の争点と今後のビジョンについて考えた。
■争点は「組織改革」と「経済政策のアップデート」
代表選の争点について問われた玉木氏は「2つある」とし、1つ目に組織改革をあげた。「2020年9月に15人で発足したベンチャー企業のような党だったが、今は衆参合わせて53人、全国に約380人の自治体議員がいる。『50人の壁』のようなものがあって、ガバナンスの仕組みや情報共有のあり方を、意思と志で集まって自由に頑張ろうというところから、少し組織化・ルール化を明確にしていく次のステージに行くための組織改革をやらなければいけない」と述べる。
組織が「玉木党」と指摘されることについても、正面から受け止める。「毎日考えていることの9割は組織と人事。組織を変えたいという思いはずっとある。自分が今の地位にいたいからやっているのではなくて、日本の国に貢献できる政党を作りたいというのが我々の結党の理念だ。だから誰がやっても上手くいけばいいと思うんだが、今は私がやらないとそういう政党にしていくことができない」と語る。
若い橋本氏が対抗馬として出てきたことには、「トップの責任の一つは次世代を育てること。ここまで大きくなってきた政党を、これからも発展させていくために私でなくても持続的に成長していける組織にどう変えていくのか、ちょうど岐路に立っている。リーダーとしてしっかり作って、次の世代にどう引き継いでいけるかが今回の大きなテーマの一つだ」と説明した。
2つ目の争点として玉木氏が挙げたのは経済政策のアップデートだ。「我々が結党した2020年はデフレだった。デフレをインフレにしていく経済政策は効果を発揮したし、この5、6年間の日本の経済政策の一つの屋台骨を作ってきた自負がある。ただ、今インフレになっているので、インフレ時代にどうやって国民の実質所得を上げていくか。円安になって国富がどんどん外に出ていく構造を変えるために、自国内でどうやって生産や流通を回していけるか、経済構造を変えなければいけない。このインフレ時代、金利のある時代の新しい経済政策を再び提案していきたい」と述べた。
自民党との差別化を問われると、「税金を集めて配る側ではなくて、納税者の立場に立った政治をやっていこうと綱領にも書いている」と強調する。「私が嫌いな言葉は『予算をつける』とか『配る』という言い方。一生懸命働いて払ってくれている立場に立った政治があったのか。ガソリンの暫定税率廃止にしても、基礎控除の引き上げにしても、我々の政策の多くは全部税金の話だ。インフレと賃上げでステルス増税になっていて、アメリカもイギリスもオーストラリアも自動調整している仕組みが日本にはない。そんな馬鹿なことを変えようと訴えてきた」とした。
さらに「人づくりこそ、国づくり」「自分の国は自分で守る」「給料が上がる経済を実現しよう」という3本柱は党設立以来変わらないと強調し、「頑張る人が、特に現役世代が報われる社会を作ろうというのは立派な国家像だ」と語った。
■「手取りを増やす次の政策は、国全体の手取りを増やすこと」
「手取りを増やす」の次の政策についての質問に対し、玉木氏は「国全体の手取りを増やしたい」と明言する。「法人税や事業者課税のあり方を根本的に変えたい。売上から人件費と国内投資の分は引いて、残りに課税するというシンプルな仕組みに変えると、人件費を増やすこと、国内に工場を建てることが最大の節税になる。今の日本に足りないのは国内投資と労働者への分配、つまり賃上げだ。現行の法人税と消費税をセットで抜本的に見直す大胆な税制改正をやったら日本は元気になる」と具体的な構想を説いた。
最後に代表選に向け「政権を担うために、もう少し議席を増やさないと話にならない。今20人の比例復活の議員がいるが、これが小選挙区で勝てばその仲間を引っ張り上げられる。一人ひとりがまず選挙に強くなること。信念を貫く強さをきちんと持つことが大事だ。サッカーも個人技が伸びて初めてチーム全体のレベルが上がるように、自力をつけることが今の我が党にとって大事な局面だ。必ず政権を担い、頑張る人が報われる社会を作るために全力で頑張っていきたい」と語った。 (『ABEMA Prime』より)