政治

ABEMA NEWS

2026年9月26日 12:00

「ここまで調整コストがかかるのか」自民との連立政権から約1年を維新幹部が告白「現実的な判断」が“病”に?「絶対によくない」

「ここまで調整コストがかかるのか」自民との連立政権から約1年を維新幹部が告白「現実的な判断」が“病”に?「絶対によくない」
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 自民党と日本維新の会の連立政権が発足して約1年。内閣改造で維新から初めて閣僚が起用され、連立政権は新たな段階に入った。政策合意書に盛り込まれた「12本の矢」の進捗が問われる中、与党入りした維新の現在地と、巨大組織である自民党と向き合う中で生じるジレンマについて、ABEMA Primeで議論が行われた。

【映像】維新から出された6人の閣僚(顔ぶれ一覧)

■連立から1年、維新の「自己採点」と外部からの評価

金村りゅうな氏

 連立政権発足時に掲げられた政策合意「12本の矢」について、日本維新の会・総務会長の金村りゅうな衆院議員は、「1年間かけて、政策を実現することと、どう信頼関係を作っていくのかという2つを並行してやってきた。完全に達成したものが約3割で、少しでも進捗があるものがやはり7割程度ある。自民党にとっても、維新と協議することによってこれまで未着手だった分野、または維新をテコに自民党の中で進めていこうと思う政策について、一定の進捗があったと思っている」と総括した。

 政治ジャーナリストの岩田明子氏は、連立政権における維新の役割について、「政治空白ができたかもしれない大ピンチの時に、政権を支えるということで政治空白を埋めたところは大きい。自民党の中にはいわゆる抵抗勢力と言われる人もいる。高市総理は派閥を持っていないが、その部分を補完するエンジン役を果たした」と分析。「社会保障の部分は結構進んだと思う。こんな難しい時代に1つ1つものを進めたという意味では、もう80点を超えるのではないか」と高く評価した。

 2ちゃんねる創設者・ひろゆき氏は、「年齢による病院の窓口負担割合の見直しや、働くシングルマザーと専業主婦の社会保険料負担の差など、自民党が昔から続けてきたことを刈り込んでいくというのを合意書の通りやっている。そういう意味では連立政権はうまくいっているのではないか」と見解を述べた。

■「一丁目一番地」の議員定数削減が未達成の背景

維新と自民に隔たりも?

 一方で、維新が「一丁目一番地」と掲げてきた議員定数削減については未達成となっている。金村氏は、「(衆議院定数)45議席削減については法案を提出するというのが合意項目だったが、やはり成立を目指すというのが前提。その上で、特別国会の中で残念ながら継続審議となった。野党のみなさんが強くおっしゃったのは、国勢調査の確報値が出る前後で衆議院の選挙制度に関する協議会で見解をまとめ、議長に提案しようということだった。与党としてそれに応じたので、そこで結論を得られなければ、結果として秋の臨時国会の中で我々は成立を目指していく」と今後の見通しを説明した。

 これに対しひろゆき氏は、「維新は法案を出して野党が反対した。自民党の中にも反対の人がいた。維新以外の人たちが反対したからできなかったという話なのに、できなかったじゃないかと維新を責めるのは筋違いだ」と指摘し、「止めた人たちを落選させることで維新の政策が進められるという話をしなければならない」と主張した。

 金村氏は、法案成立を阻む構造的な問題にも言及。「日本の政治や国会において、政策を進めようにも反対する人たちが止める『ストッパー』がいくつも仕掛けてある。それは戦略的にというよりは技術的に認められてしまっている。例えば自民党の多くの衆議院議員が賛成して可決して参議院に送っても、参議院が過半数割れしていると、事実上野党が反対しているからという名目で動かなくていい。そのまま衆議院から参議院に法案を下ろさなければ、結果として廃案になってしまうという状況がずっと続いてしまう」と、国会のシステムにおける合意形成の難しさを語った。

■「自民党は鵺のよう」連立政権内で直面する巨大与党との“調整コスト”

 連立政権の一翼を担う中で、金村氏は「維新らしさがなくなった」と見られることへのジレンマを吐露した。「我々も1年経ち、『政治として現実的な判断をしていこう』というワードがある種の病のように取り憑かれる。自民党と協議することをいいものに変えている人も多いが、私は絶対それは良くないと思っている」と危機感を示した。

 巨大与党である自民党と政策を進める上での苦労について、金村氏は「維新が単独で政権を持っているわけではないので、自民党との調整コストというのは当然我々の頭の中にもあったが、ここまでコストがかかるんだというのは実感した」と明かした。「維新はベンチャーなので、割と上にも上げやすい。そういう感覚でいたので、自民党とお話しする時の所作をちゃんと丁寧にやっていかないと、なかなか上に上がっていかない」とその違いを指摘。

 さらに、「自民党の奥ゆかしさというか、この鵺(ぬえ)のような大きな組織をなかなか理解されていない方もたくさんいる。自民党が賛成したら通るというような分かりやすい力学ではなかった」と語った。

 そして、法案を通すための妥協に対する葛藤も口にした。「最近、自民党を動かした方が早いのではないかと思い始める。そうすると、自民党を動かすにはできるだけ『ぬるい球』の方がいいわけだ。あまりエッジが効きすぎると自民党も乗ってこれない。そうすると、まさに可決するために球を作るという、何のために政治をやっているんだということになりかねない」と、政策実現と「維新らしさ」の間で揺れる胸の内を明かした。

■「ミッション型政党」としての原点回帰と今後の展望

 このようなジレンマを抱えながらも、金村氏は維新の存在意義について「維新というのは私の中では時限政党、ミッション型政党だ。ある目標に到達したら自分たちというものの存在価値はない」と強調。「大都市圏で暮らす人たちが成長や豊かさを実感できる制度設計をしていく。ここにやはり我々は与党化もせず、しっかり汗をかいていくことが今求められている」と語った。

 最後に、今後の連立政権内での活動に向けて、「日本国民が『今の政治、ワクワクするよね』『日本が成長するんじゃないか』と希望の持てる政治をしっかり掲げて、自民党も含めて一体となって推し進めてまいりたい。そのためには社会保険料の削減、これは絶対やりたいと改めて申し上げる」と決意を表明した。
(『ABEMA Prime』より)

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