身分隠し…製薬元社員が論文 子宮頸がんワクチン[2013/12/12 21:51]

 子宮頸(けい)がんワクチンを販売する製薬会社の元社員が、ワクチン接種に「12億円の経済効果がある」とする内容の論文を、身分を明かさずに発表していたことが分かりました。

 グラクソ・スミスクライン社の元社員は2009年9月、非常勤講師を務めていた東京女子医科大の肩書を使って、12歳の少女約59万人に子宮頸がんワクチンを接種すると、20代から30代でのがんの発症を抑えられ、医療費などが約12億円減るとする内容の論文を発表していました。元社員は当時、薬の費用対効果を評価する部署の課長でした。論文は、厚生労働省の専門家会議がワクチンを定期接種とすべきか検討した際、参考資料になっていました。グラクソ・スミスクライン社は、子宮頸がんワクチン「サーバリックス」を販売していて、「論文に会社の肩書を書かなかったことは適切でなかった。内容には問題はない」としています。

こちらも読まれています