直木賞に朝井まかてさん、姫野カオルコさん[2014/01/16 19:16]

 第150回直木賞に、朝井まかてさんの「恋歌」と姫野カオルコさんの「昭和の犬」が選ばれました。

 朝井さんの「恋歌」は、樋口一葉の歌の師匠として知られる中島歌子を題材とした作品です。幕末に水戸藩の尊王攘夷(そんのうじょうい)派である天狗党の志士と結婚した中島歌子が、天狗党の反乱をきっかけに夫と引き離されて投獄されるなど、過酷な人生を歩む姿が描かれています。朝井さんは、今回の受賞作「恋歌」で去年に「本屋が選ぶ時代小説大賞2013」を受賞しています。今回、初めての直木賞候補で見事、受賞となりました。
 また、姫野さんの「昭和の犬」は、理不尽なことで怒鳴る父親と自分を守ってくれない母親という家庭に生まれた女性の、昭和から平成にかけての45年余りの半生を描いた長編小説です。姫野さんは、1997年に「受難」という作品で直木賞の候補になって以来、5度目のノミネートで念願の受賞となりました。

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