何を語る?“厳戒態勢”中川死刑囚 冒頭に謝罪[2014/01/21 11:46]

 オウム真理教の平田信被告(48)の裁判で、中川智正死刑囚(51)の証人尋問が始まりました。今回の証人尋問で東京地裁は、死刑囚の心情に配慮し、傍聴席との間についたてを置くほか、不測の事態に備え、防弾用のアクリル板を設置しました。こうした中、中川死刑囚はどのような証言をしたのでしょうか。

 (社会部・横地明子記者報告)
 21日の法廷には、多くの警備関係者が配置され、緊張感の中で審理がスタートしました。法廷と傍聴席の間に設置されたアクリル板のパネル、さらにその奥に置かれたついたてのさらにその奥で、中川死刑囚は証言を行いました。その様子を傍聴席からうかがうことはできませんが、検察官の質問に対し、一言ひとこと、かみ締めるように、そして20年近い記憶を呼び起こすように、ゆっくりと証言を始めました。冒頭、中川死刑囚は「仮谷清志さんの事件については、誠に申し訳ございません。この場をお借りして、おわび申し上げたい」とやや緊張した声で述べました。その様子を遺族はじっと見つめ、平田被告は、目をやや伏し目がちにしながら身じろぎもせずに聞いていました。中川死刑囚は仮谷さんの拉致事件の実行役で、車の中で大量の麻酔薬を投与して死なせたなどの罪で2011年に死刑が確定しました。21日の裁判で、平田被告の関与について触れつつ、「仮谷さんに麻酔薬を注射しました。亡くなるまで立ち会って遺体の焼却に関わり、本栖湖に遺灰を流したのは私です。すみません」と証言しました。今後、井上嘉浩死刑囚(44)ら2人の死刑囚も出廷し、21日と同様に公開の法廷で証言する予定です。

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