「津波」の表現和らげるよう依頼 震災8日前に東電[2014/12/26 11:51]

 政府が公開した福島第一原発に関する事故調査委員会の調書で、震災の8日前に東京電力が、文部科学省に津波に対する表現を和らげるよう依頼していたことが分かりました。

 調書に別紙として付けられた東電の内部文書によりますと、2011年3月3日に行われた東電と文科省担当者らとの勉強会では、福島沖で過去に起きた巨大な貞観(じょうがん)地震について意見が交わされていました。その際、東電からは「震源はまだ特定できていないと読めるように」「繰り返し発生しているかのようにも読めるので、表現を工夫してほしい」などと依頼していました。これに対して、文科省の担当者は「表現を検討したい」と答えたとされています。この8日後に東日本大震災が起きました。当時の保安院の耐震安全審査室長は、「東電と議論する時間がなかった」と証言しています。

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