地域病院の再開メド立たず 仮設診療所に住民、安堵[2015/09/16 17:08]

 茨城県常総市で、一時、患者を含む150人以上が孤立した病院では、16日から診療が再開されています。

 (社会部・清永圭一記者報告)
 水海道さくら病院は、大きな被害を受けましたが、住民からの強い要望を受けて仮設のテントを設置し、応急的な診療を始めました。患者のなかには、片付け作業をしている時に体調を崩した人もいましたが、家の薬が水没したため飲む薬がないということです。避難所にいる人にも話を聞きましたが、体調が悪くても病院が近くになく、我慢しているという人が多くいました。苦しい避難生活では病院がとても大きな役割を果たすわけですが、通常の診療再開までには、まだまだ時間が掛かりそうです。病院の中を取材しましたが、診察室にもまだ泥が残ったままです。衛生面の確保が難しく、数千万円する高価な医療機器の経済的負担なども含めて多くの課題が残っています。市内に2つしかない総合病院がいずれも復旧の見通しが付かないという、地域医療にとって危機的な状況が続いています。

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